作業手順が決まっていないアドホックなフロー

2011年5月29日
「アドホック」はラテン語だ。日本でも適当な訳語が見当たらず、そのまま「アドホック」と言う。ラテン語が世界中で使われると言うのは珍しい。(アドリブ、エトセトラ、くらい?)

では「アドホック」とは何か? たぶん上手く説明できないが、「アドホックなネットワーク」や「アドホックな作業場所」などの用例で使われ、「恒久的でない」とか「その場しのぎ」と理解するのが良いだろう。

ワークフロー(業務プロセス)の世界でも、「アドホックなタスク」や「アドホックなワークフロー」と言う表現がある。平たく言えば担当者や作業順番が決まってない一連の作業だ。例えば、書類の回覧、複数人の承認などが例示されることが多く、「ワークフローシステム」で対応すべきか、「グループウェア」で対応すべきか、議論が分かれる。

第8回目となる「BPMNの書き方」のテーマは「アドホック(ad hoc)なタスクの定義方法」。

=過去の「BPMNの書き方」=

<各タスク名>
1.タスク、2.タスク


[点検業務-点検データ受信:「2.タスク」画面]

 <各プロセスデータ名>
  • 件名
▼作業記録▼
  • 文字型: 作業内容
  • 文字型(複数3行): 作業A報告
  • 文字型(複数3行): 作業B報告
  • 文字型(複数3行): 作業C報告
  • 掲示板型: 社内通信
  • 選択型: 作業完了フラグ(完了/未完了)

「定義されていないフローを定義する」という時点でナンセンスな話だが、一つの考え方として、作業手順が決まっていない部分を大きなタスクとして定義してしまい、グルグル回すのがオススメだ。(厳密には「サブプロセス」あるいは「アクティビティ」と呼ぶべきで、すでに「タスク」と呼べない、が気にしない…)

ただこの場合、アドホックな作業群がキッチリ終了している事を把握する事はむつかしい。そんな場合には、以下のワークフロー定義の様に、同時並行処理として作業自体を分解しておくのも一手だ。
ちなみにQuestetraで利用する事ができる「グループスイムレーン」は、BPMNで定義されているものではない。

<各タスク名>
1.タスク、2.Aタスク、2.Bタスク、2.Cタスク


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