『出張申請』はヤヤコシイ。

「事前承認」が必要だったり、「仮払い」(事前現金支給)をしてもらう必要があったり、会社側が手配してくれる種類のチケットがあったり…と、なんせ手続きが面倒なのだ。もし延泊して個人旅行を兼ねようものなら、何を提出すれれば良いかサッパリ分からない。

一方で『出張申請』を受け取る上司や経理担当だって嬉しくない。コト細かく入力された行程や必要経費について、確認するだけでもタイヘンだ。そもそも、イツでもドコでも予約変更できるこの時代に、『旅行計画』などと言う言葉自体が古い。。。また精算処理にしても「法人クレジットカード」で購入できるものが多くなり、もはや仮払いを行う必要性も無くなってきた。精算すべきものは立替金申請に含めて一括で精算したい。。。

以下の申請ワークフローは「仮払い制度」を廃止し、【出張計画の概要】を事前承認する点に重きが置かれている。

秀逸な点は、入力された出張行程(地名)を Google Map で参照できるところだ。その『移動ルート』や『移動コスト』がワンクリックで把握できるため、「承認する立場の人」(上司)や「監査する立場にある人」もその出張概要を瞬時に理解できる。

[出張承認フロー]
意思決定には、「1つの案に対して可否を決定」するパターンもあれば、「複数の案から選択」すると言うパターンもある。

日本独自の伝統的なビジネス習慣である『稟議書』は、「1つの案」に対して可否を決定するワークフローだ。(恐ろしく大人数の…、そして紙が真っ赤に染まる程の…、印影が押される)

一方、以下のワークフロー定義は、「複数の案」から選択する選定ワークフローの例だ。
この例では上流工程にて「候補地」と各候補地の利点や課題についての考察が列挙され、下流工程で「開催地」が決定される。「セミナー開催地の選定」と言った真面目な業務から、「社員旅行の行先決定」と言ったユルイ業務まで、様々な選定で活用できるだろう。

当然の話だが、最終決定を選択する選択肢は案件毎に異なる。すなわち、下流工程の選択インターフェースを「セレクトボックス(選択型)」で表示したくても、各案件毎に選択肢が変わる。この様な場合、上流工程で入力された「複数行の文字列型」の各行を「下流工程の選択肢」として表示させると言う技を使う。例えば、上流工程で『候補地』(文字列型複数行)に
東京
マドリード
イスタンブール
と言う3行テキストが入力されれば、下流工程の『開催地』セレクトボックス(orラジオボタン)に「東京/マドリード/イスタンブール」が一覧されると言う仕組みだ。

[セミナー開催地選定フロー]

業務プロセスの中で「乱数」を使うケースは、、、あまりナイ。

強いて言えば、内部統制視点で「レビュー者の固定化」を防いだり、当選者を決める「厳正な抽選における当選者番号の決定」で自動化させたり、…するくらいだろうか?

以下のワークフローサンプルは、社内で「しりとり」ができる業務プロセス定義だ。全くもって実用性はないが、クエステトラのブログで紹介したところ「アーカイブを見てみたい」との稀有な意見もあったので、改めて当サイトのコンテンツとして紹介しておく。(もちろんアーカイブも無料ダウンロード可能)

この例では「しりとり」のやり取り相手(回答者)が「乱数」で選択される。分岐ゲートウェイの直前で「乱数」を発生させ、その乱数に従って分岐ゲートウェイの経路が選択される仕組みだ。(自動分岐)

[しりとりフロー]
お客様からの「問い合わせ」に対し、『迅速』かつ『正確』に答えたい。

「問い合わせ管理システム」は色々あるが、自社オリジナルの回答フローを反映できるシステムは多くない。品質向上、スピードアップ、再発防止、、、業務フローを改変する動機は様々だが、創意工夫した問合回答フローがシステムに反映できなければ「人間コスト」が増える一方だ。
例えばもし「不具合に関する問い合わせ回答には、必ず技術部隊のレビューを得る」と言った業務ルールが存在するなら、もはや「問い合わせ管理システム」ではなく「業務プロセス管理システム」(BPMシステム)で管理すべきかも知れない。フロー図上に現在進捗(滞留状況)を俯瞰できるようになり、統括責任者の指示も大幅にスピードアップする。(更には、受信窓口が各回答担当の得意領域に応じて案件を手動で振り振る、と言ったフロー拡張が起きるかもしれない)

以下の業務プロセス定義は、「メール問合」や「Webフォーム問合」から、「回答メールの送信」までのワークフローが定義されている。このワークフローを活用すれば、「一次回答の文面」や「最終回答の文面」だけでなく、「先輩社員のチェック時刻」や「他部署からの助言」も、ひとまとまりの業務データとして記録される。ナレッジとして参照できるようになり、また更なる業務改善の基礎データにもなるだろう。

[問い合わせ対応フロー-回答メール自動セット]