『Web-API』というテクノロジーが注目されてから、もう10年以上たつ。

Web-API とは、平たく言えば「データリクエストに応える Web サーバ」のことだ。 ※ Application Programming Interface

もし「気象情報」「為替情報」「株価情報」「郵便番号」「電力使用率」など、、、日々刻々と変化する最新の情報が、いつでも・誰でも・できれば無料で、参照/収集できる環境が整えば、、、世界中の情報システムはもっともっと進化するだろう。Web-API は『データ・インフラの基盤技術』と言っても良い。

そして『データ・インフラ』の整備は、人類社会の発展のカギでもある。 (ヒトや車が利用する『交通インフラ』(道路)とも近い話)


しかし、、
目下のところ、、、
無料で使える「有用な Web-API」は皆無に等しい。

そもそも「情報を提供し続ける側のメリット」が、ほとんど無いのだ。 (「広告」を載せられるでもなく。。。) それでいて、世界中のコンピュータからの膨大なリクエスト(+攻撃)に対して、耐え忍ばなければならない。。。 (もっとも「だからこそ新ビジネスの種」であることは間違いないノダガ。。。)

2015年12月。
そんな状況下、日本政府(国税庁)は「法人番号」(マイナンバー法)の情報参照サービスを開始する。正式名称は『法人番号システム Web-API 機能』だ。大きく2つの機能を持つ。是非とも、(是が非でも)、頑張ってもらいたい。。。 (※詳細は国税庁のホームページへ)
  • A 「13桁番号」から法人情報を取得する
  • B 「期間」を指定して更新された法人情報を取得する
以下のワークフロー定義は、フローの途中で『法人番号システム Web-API 機能』が呼び出される仕組みだ。

[法人番号システム Web-API 機能の呼び出し]
「たしかに営業日報は『地味な報告作業』だ。しかし同時に『非常に重要な活動記録』でもある。」 (取引先マスターを参照する営業日報)

という投稿に対して、「記録としての価値を高めるためにも『GPS 情報』も記録したい」という話を頂いた。

なるほど。たとえば、客先往訪した直後にスマホで日報を書くスタイルなら、そのスマホが保持している「緯度経度情報」(GPS 情報)を使うべきだ。その『GPS 情報』は現場サポートの記録として、非常に有用な情報になるだろう。(GPS: Global Positioning System / 全地球測位システム)


今日『GPS 情報』は、非常に使いやすくなった。つまり、多くのブラウザが「GPS 情報を取得する機能」を持つようになり、スマホに限らず、パソコンですら、想像以上に正確な位置情報を取得できる。事実、この機能(「ジオロケーション機能」という)は、新しい表示フォーマット「HTML5」(by W3C)の中で、最も人気がある機能だ。


以下は、以前投稿した「営業日報プロセス」が改良されたものだ。

変更点は、入力項目『活動詳細』(textarea)の下の[入力のヒント]部に、2つのボタンが追加されただけだ。しかし、これが非常に使いやすい。
  • 「Googleマップ URL を表示するボタン」
  • 「表示 URL をテキストエリアに貼り付けるボタン」

[営業日報プロセス]

「お客様の声に、誠実にお応えします」。。。

言うのは簡単だが、実践するのはナカナカ難しい。実際「全てのお客様の声に即応する」のが不可能な時だってある。たとえば「人手リソース」を動的にスケールさせる(変化させる)仕組みにも限界がある。いや、待て。そもそも「単純に人手を増やす」という方針は、それは「コスト増」につながる話だ。延いては、お客様の為にならない。

う~む、「誠実にお応えする」とは何か?


大きなヒントは『ISO 10002』だ。すなわち「苦情対応プロセスについて PDCA サイクルによる継続的な改善を行うこと」に主眼を置くのだ。(組織としての成熟度を高めると言っても良い)

具体的に言えば、顧客からの意見要望を受け付けてから、顧客への応対が終了するまでの進捗を捕捉記録する。そして、「苦情対応プロセスの流れ」や「業務マニュアル」を改善し続ける。(まさに Business Process Management (BPM) 活動そのもの)
  • ISO 10002: Quality management (Customer satisfaction):
    Guidelines for complaints handling in organizations (2004)
  • JIS Q 10002: 品質マネジメント (顧客満足):
    組織における苦情対応のための指針 (2005)

以下のワークフロー定義は、非常にシンプルな「苦情対応プロセス」だ。
※ 「クレーム対応プロセス」あるいは「問合対応プロセス」と呼んでも良い。

まずは1週間なり1か月なり、このシンプルなワークフローで実際の「お客様の声」を回す。そして、蓄積された処理記録と実体験とを踏まえ、一回目のプロセス改編を行う。更にその後、その改善サイクルを繰り返す。

なお、このワークフロー定義、、、「顧客マスター」を参照できる点が秀逸だ。「顧客マスター」を用意すれば、「ユラギのない顧客名」が簡単に入力できるようになる。

[問合対応プロセス]
たしかに営業日報は『地味な報告作業』だ。しかし同時に『非常に重要な活動記録』でもある。
  • もし「販売が好調だった月」を振り返ろうと考えた時、
  • もし「不調に終わった月」を反省しようと考えた時、
その月の活動記録がなければ分析のしようが無い。たとえば、セールス部門全体として、どのような顧客グループに、何をプッシュしたのか?、、、各メンバーにヒアリングしたとしても、「まともな分析資料」が出来上がるには相当な時間を要してしまうだろう。

言い換えれば、日々の営業日報は「次のセールス戦略」を考えるための重要な基礎資料なのだ。

とは言っても「顧客の属性」や「顧客社名」あるいは「活動内容」の入力にユラギがあるようでは、それはそれで意味がない。また一方、入力の手間がかかってしまうなら、それも本末転倒だ。(ホント悩ましい)

以下は『面談記録』と『上司コメント』で構成される「極めてシンプルなビジネスプロセス」だ。

ただ、何より秀逸な点は、その入力支援の仕組みと言える。つまり、「顧客の属性」や「顧客社名」にはワークフロー基盤で統一管理している『顧客マスター』を参照できるようになっている。また「セールス活動内容」には『基本活動・重点提案活動』の一覧が参照できるようになっている。

[営業日報フロー]