「請求データの入力、面倒。。。」

銀行入出金やカード支払などのログが「自動仕訳」されるようになり、ひと昔前と比べて「経理の入力作業」は随分とラクになった。

しかし、特に『売上高』に関して言えば、『入金』のタイミングを待っていたのでは遅すぎる。やはり『請求書』を発行した時点で『売掛金売上』にしたい。。。というか、しなければならない。
  • 2016-11-22: 売掛金 120,000 / 売上高 120,000 = ホームページ制作(A社向け)
  • 2016-12-31: 普通預金 120,000 / 売掛金 120,000 = ホームページ制作(A社向け)

ちなみにその逆に、『請求書』を発行した時点では、(『入金』があった時点でも)、『売上高』にできないケースだってある。
  • 2016-12-31: 普通預金 120,000 / 前受金 120,000 = 保守2017-01~2017-12(A社向け)
  • 2017-01-01: 前受金 10,000 / 売上高 10,000 = 保守2017-01~2017-12(A社向け)2017-01分
  • 2017-02-01: 前受金 10,000 / 売上高 10,000 = 保守2017-01~2017-12(A社向け)2017-02分
  • 2017-03-01: 前受金 10,000 / 売上高 10,000 = 保守2017-01~2017-12(A社向け)2017-03分
  • 2017-04-01: 前受金 10,000 / 売上高 10,000 = 保守2017-01~2017-12(A社向け)2017-04分
  • 2017-05-01: 前受金 10,000 / 売上高 10,000 = 保守2017-01~2017-12(A社向け)2017-05分
  • 2017-06-01: 前受金 10,000 / 売上高 10,000 = 保守2017-01~2017-12(A社向け)2017-06分
  • 2017-07-01: 前受金 10,000 / 売上高 10,000 = 保守2017-01~2017-12(A社向け)2017-07分
  • 2017-08-01: 前受金 10,000 / 売上高 10,000 = 保守2017-01~2017-12(A社向け)2017-08分
  • 2017-09-01: 前受金 10,000 / 売上高 10,000 = 保守2017-01~2017-12(A社向け)2017-09分
  • 2017-10-01: 前受金 10,000 / 売上高 10,000 = 保守2017-01~2017-12(A社向け)2017-10分
  • 2017-11-01: 前受金 10,000 / 売上高 10,000 = 保守2017-01~2017-12(A社向け)2017-11分
  • 2017-12-01: 前受金 10,000 / 売上高 10,000 = 保守2017-01~2017-12(A社向け)2017-12分

いわゆる「振替伝票」(振替レコード)の作成方法や作成タイミングについては、業種業態だけでなく会社方針によっても様々だ。とは言え、その作成作業そのものは、ぜひとも「自動化」したい。

以下のワークフローでは、『請求書』が上司承認された瞬間、
  • 顧客に請求書PDFがメール送付され、
  • 複数行の「振替レコード」が自動計算され
  • インポート用ファイルが自動生成される。
経理担当は自動生成された Excel-CSV ファイルを、会計システムにアップロードするだけで「入力作業」を終えることができる。

[請求書発行プロセス]
「法人カードのセイで、経費全体が把握しづらい」

業務プロセス改善は「ムダな業務」や「手間のかかる手続き」を減らす。しかし、それにともなって「人間によるチェック」は手薄になる傾向がある。

たしかに「ワークフローの4大アプリ」
  • 立替金精算フロー
  • 調達購買フロー
  • 勤怠報告フロー
  • 稟議フロー
のような発生頻度の高い業務において、「業務効率化をすすめた結果、抜け道(不正方法)ができてしまった」とすれば問題だ。ただ「省力化・無人化」と「チェック体制の強化」はトレードオフの関係になることが多い。結局のところ「自社に合わせた落としどころ」を模索しかないのだ。


以下の経費精算フローは『立替金を精算すること』が主目的の月次申請型の業務フローだ。

この例では、同時に立替金としての精算を要しない経費(ゼロ円立替)について、承認を得られるように工夫されている。これは「クレジットカードでの支払い」や「仮払金を受けている旅費」についての事前の上司承認を無くしてしまうという発想だ。

申請者自身にとっても、一度の申請で「手間が省ける」だけでなく「毎月どの程度の会社経費を使っているか自覚できるようになる」という効果があるだろう。

[経費および立替金の報告]
「年末調整、書くの、メンドクサァーイ!」

日本では年末になると、全ての会社で「2枚の書類」の提出が命じられる。給与所得者達は毎年恒例の紙を見て「あぁ年の瀬なんだなぁ」などと思う。そして、記入し始めると相変わらずの面倒さにイライラする。(その後、管理部門は記入モレの多さに溜息をつく。)

◆[マル扶]扶養控除等(異動)申告書の受理と内容の確認
「家族の住所は "(同上)" って書いてイイんだったっけ?」
「マイナンバーは "提供済番号と相違なし" って書くんだっけ?」
「ていうか、家族の生年月日がワカラナイ・・・」

◆[マル保]保険料控除申告書/配偶者特別控除申告書の受理と内容の確認
「定期保険特約付終身保険、、、長いって」
「60歳支払開始据置終身年金保険、、、長いって」
「郵便貯金・簡易生命保険管理機構、、、だから長いって」

たしかに年に一度きりの「季節行事」ではあるのだが、楽しめるものではない。日本中の5000万人が30分イライラするとして、どれほどの GDP が損なわれている事だろう?? (せめて「手書き」からは早々に脱却したい)
※ ちなみに「1億枚の紙」や「それを保管するための書庫」がモッタイナイという話については、『電磁的方法による提供の承認』という話になる。要するところ、『源泉徴収に関する申告書に記載すべき事項の電磁的方法による提供の承認申請』の提出が必要となるのだが、詳細については、また別の機会に。。。


以下の2つのワークフローは、申請者が申請し、管理部が確認受理するワークフローだ。すべてがオンラインで完結する。

しかも次年度からは前年の申請データを「再利用して開始」すれば良い。前年申請をこのフローで提出した人なら、[マル扶]の『平成28年』を『平成29年』に、[マル保]の『平成27年』を『平成28年』に書き換えるだけで終わる。(「家族が増えた」とか「保険を変えた」とか、そう言った事情がないという前提)

[扶養控除申請フロー / 保険控除申請フロー]
「正式な社名で入力して!」

仕入元や得意先など、取引先は「マスター管理」したいものだ。しかし「正式な社名でマスター登録を!」と言い続けても、
  • アルファベットだったり、カタカナだったり、
  • 大文字だったり、小文字だったり、
  • 全角だったり、半角だったり、
  • スペースがあったり、無かったり、
どうしても入力者によって「ゆらぎ」が発生してしまう。


2015年10月、日本政府(国税庁)は全ての国内法人に対して『法人番号』を割り振った。そこでは「正式な社名」(商号)などが厳格に管理されている。しかも無料で使える Web-API も運用されている。コレは、もはや「インフラ」であり、使わない手はない。

以下のワークフローは、新しい取引先の情報を入力すれば、自動的に「取引先コード」と「取引先名称」が SpreadSheet 追記される仕組みだ。やや手間にはなるが「法人番号」の入力によって「正式な社名」が担保される。「名寄せ」や「データクリーニング」の悩みから解放されるという点において、極めて大きな意味がある。

そう、これで、「ビッグデータ」が「ビッグ・ノイズデータ」になってしまわなくて済む。

[取引先マスター追加]