案件によっては同時並行処理が必要になる業務フロー

2011年4月10日
先週の「BPMNの書き方」では『業務フロー図表記法BPMNの基本は「分岐」だ』と言うタイトルで、「×印」と「+印」のある分岐について説明した。今日は「○印」のある分岐について説明しよう。
  • ×印: XOR分岐 ⇒ どれか一つ
  • +印: AND分岐 ⇒ 全部
  • ○印: OR分岐 ⇒ いくつか
呼称紹介から書いてしまったが、この3つを使いこなせれば業務フロー中に登場する全ての分岐が記述できる。「他にもあるぜ」などと言う天の声が聞こえるかも知れないが、それは空耳だ。気にしなくてイイ。(※)

<各タスク名>
1.タスク、2abc.タスク、3.タスク


[BPMNサンプル-OR分岐:「1.タスク」画面]


先週の再掲になるが、上図のワークフロー定義では、『2a.タスク』『2b.タスク』『2c.タスク』は、いずれか一つにしか処理(実行)されない。たとえば『1.タスク』が完了したのちに『2a.タスク』が割り当てられ、『2a.タスク』が完了すれば『3.タスク』が割り当てられる。

それに対して下図の『2a.タスク』『2b.タスク』『2c.タスク』は、一つにしか処理(実行)されないかも知れないが、二つが処理(実行)されるかもしれないし、あるいは全てが処理(実行)されるかもしれない。Questetra BPM Suite の場合、「OR分岐」のプロパティで「1→2a」「1→2b」「1→2c」のそれぞれの遷移に対して、条件式を設定する。例えば『1.タスク』が完了したのちに「1→2a」と「1→2b」の条件式が真で、「1→2c」の条件式が偽であれば、『2a.タスク』と『2b.タスク』の両方が同時に割り当てられる。なお『3.タスク』は、『2a.タスク』と『2b.タスク』が両方が完了したのちに割り当てられる。

Brush up your Process!!

PS
※ 本気でBPMNを学びたい人は、やはりBPMN2.0仕様書(2011-01-03)を読んでほしい。分岐については第10章5節に書かれている。全体で538ページあるPDFだが気にしなくてイイ。http://www.omg.org/spec/BPMN/2.0/
※ そんなの読めない…短編入門が見たい…と言う方は『BPMN超入門』(4ページ)を参照してほしい。 http://store.questetra.com/ja/bpm/bpmn/

<各タスク名>
1.タスク、2abc.タスク、3.タスク


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