単純依頼もワークフローで流し続けると何かが見えてくる?

2011年6月27日
ワークフローシステムを運用していると、業務フロー定義にのって仕事が次々と流れてくる。上司から、Webフォームから、タイマーで…。ホワイトワーカは優先順位を考えながら、自分の『タスクリスト』をコツコツと消化して行く。
では「流れ」が決まっていない仕事はどうすれば良いのだろうか。業務フローが決まっていない仕事が頻繁に発生する…。さりとて、メールや口頭で仕事を割り込ませるのは躊躇する…。

以下のワークフロー定義は、非常にシンプルな『汎用依頼フロー』だ。ワークフローシステムを体験してもらうためのワークフロー定義としても便利だ。1対1の関係で仕事を依頼する事ができる。具体的にはこんな感じで使えばよい。

<依頼例>
  • 【実行依頼】A書類のレビューをお願いします。
  • 【実行依頼】B案件につきCさんに回答しておいて下さい。
  • 【実行検討依頼】Dと言うアイデアを実行すべきだと考えています。一度検討して下さい。
  • 【実行検討依頼】Webサイトの表現を「XX」に修正すべきだと思います。確認して下さい。
実はこのワークフロー定義は『未整備ワークフローの発見』と言う課題において、非常に重要だ。未整備であるがゆえにメールや口頭で仕事を依頼してしまう。結果、仕事の記録が残らない。そして「見えないものは改善できない」。
『汎用的な依頼』の記録に何度も登場する仕事(依頼関係)があれば、ワークフローとして整備する事を検討した方が良い。

<各タスク名>
1.依頼、2.依頼対応報告、3.依頼対応確認

[汎用作業依頼 : 「3.依頼対応確認」画面]



<各プロセスデータ名>
  • 件名(text)<依頼タイトル>
▼依頼内容▼
  • ユーザ型: 依頼先
  • 文字型: Ccアドレス
  • 日付型: 完了希望日
  • 文字型: 依頼詳細
▼フロー情報▼
  • 掲示板型: 通信
  • ファイル型: 関連ファイル

社内にどの様な依頼関係(業務フロー)が存在するのか、なかなか見えてこない。実は、業務プロセス管理活動(Business Process Management)を推進する企業における最大の障壁は「ヒアリングコスト」だ。多くの時間は、ワークフロー定義をモデリングするのではなく、経理・総務・営業・そしてまた経理・・・と、関係者に対する繰り返しヒアリングに費やされる。
※ Questetra としては、作業者自身が業務プロセスをモデリング(設計)する事を勧めているが、それも最初はムツカシイ

しかしながら、社内に発生するあらゆる依頼を『汎用依頼フロー』で流してもらえるようになると、多くの依頼関係が捕捉され、その記録を元に『依頼の連鎖』(ワークフロー)を導き出すことができるようになる。ワークフローを使い慣れている組織も、これからワークフローを導入しようと考えている組織も、是非一度試してもらいたい。

なお、依頼を受けた人が、更に違う人に依頼できる仕組み(いわゆる「たらい回し」)を想定するなら、以下のワークフロー定義が便利だ。若干分かりにくくなるが、さらに汎用的に使えるだろう。(タスク『2.依頼対応報告』が繰り返されるたびにスイムレーンの担当者が変更される)

<各タスク名>
1.依頼、2.依頼対応報告、3.依頼対応確認

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