第590話:階層にバラツキがある組織での上司とその上司の指定方法4(番外編)

2018年6月4日

「階層にバラツキがある組織での上司とその上司の指定方法」について、「職位による絶対的な指定方法」や「組織階層に従った相対的な指定方法」「業務プロセスを分離する方法、決裁者を指名する方法」を学んできました。

最後に番外編として、「職位ごとに開始位置を分ける方法」について記載された過去記を紹介します。

「業務プロセスを分離する方法」と近いアイデアですが、この記事では、ひとつの業務プロセスで開始位置を分けることで対応しています。「上司の指定方法」ではなく「上司が開始する方法」ではありますが、階層にバラツキがある組織でのワークフローアプリの設計方法のひとつとしてアタマに入れておいてください。


471話:オレの申請に「決裁」は要らぬ! (by 部長)

部長自身が「稟議書」を書く。。。

そもそも決裁権者なのだから、稟議する(決裁権者に判断を乞う)という行為自体が要らないハズだ。それが部予算内での判断なら、なおさらだ。 しかし、そうであってとしても「稟議書を作成すべし」としている会社は少なくない。つまり、「組織として形成された意思は文書として記録に残す」という視点にたつとともに、監査対応の効率化を想定している。

ただ、、、ワークフローシステムにおいて、「自分で申請して、自分で決裁する」というのは、たしかにメンドウな話だ。

以下のワークフローは、2016年版の基本業務に収録されている「第462話:稟議書を回す」をアレンジしたものだ。「部長ロール」を持つユーザは『2.決裁する』を通らないフローで、稟議書を提出できるようになっている。

[稟議フロー]

アレンジ前の業務フロー図(以下)と見くらべてもらえば分かるが、、、この業務フロー図には『2x.部長自身が作成する』という先頭工程が追加されている。つまり「部長ロール」をもつユーザは、このワークフローを『2x.部長自身が作成する』から開始することができるのだ。そのフローに「二度手間」はない。

<「第462話:稟議書を回す」の稟議フロー>

ちなみに、(これまた一目瞭然だが)、たとえ部長提出の記録であっても「100万円超の外部支払」が発生する場合には、自動的に『3.役員承認する』の工程に流れていく。つまり役員が「不承認」の判断をすれば、その決断自体が無効となってしまう。注意が必要だ。

「むむむ。ならば、100万円以下に分割して・・・。」 そういう発想は「やや不純な動機」とも言えるが、それはそれでルールなのだから仕方がないのだろう。

[稟議フロー:「2x.部長自身が作成する」画面]

<自動生成PDFの例>

<データ項目一覧画面></div>


  • 雛形ダウンロード (無料) 業務テンプレート : 稟議フロー 


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(英文記事 (English Entry))

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