最後に番外編として、「職位ごとに開始位置を分ける方法」について記載された過去記を紹介します。
「業務プロセスを分離する方法」と近いアイデアですが、この記事では、ひとつの業務プロセスで開始位置を分けることで対応しています。「上司の指定方法」ではなく「上司が開始する方法」ではありますが、階層にバラツキがある組織でのワークフローアプリの設計方法のひとつとしてアタマに入れておいてください。
471話:オレの申請に「決裁」は要らぬ! (by 部長)
部長自身が「稟議書」を書く。。。そもそも決裁権者なのだから、稟議する(決裁権者に判断を乞う)という行為自体が要らないハズだ。それが部予算内での判断なら、なおさらだ。 しかし、そうであってとしても「稟議書を作成すべし」としている会社は少なくない。つまり、「組織として形成された意思は文書として記録に残す」という視点にたつとともに、監査対応の効率化を想定している。
ただ、、、ワークフローシステムにおいて、「自分で申請して、自分で決裁する」というのは、たしかにメンドウな話だ。
以下のワークフローは、2016年版の基本業務に収録されている「第462話:稟議書を回す」をアレンジしたものだ。「部長ロール」を持つユーザは『2.決裁する』を通らないフローで、稟議書を提出できるようになっている。
[稟議フロー]
アレンジ前の業務フロー図(以下)と見くらべてもらえば分かるが、、、この業務フロー図には『2x.部長自身が作成する』という先頭工程が追加されている。つまり「部長ロール」をもつユーザは、このワークフローを『2x.部長自身が作成する』から開始することができるのだ。そのフローに「二度手間」はない。
<「第462話:稟議書を回す」の稟議フロー>
ちなみに、(これまた一目瞭然だが)、たとえ部長提出の記録であっても「100万円超の外部支払」が発生する場合には、自動的に『3.役員承認する』の工程に流れていく。つまり役員が「不承認」の判断をすれば、その決断自体が無効となってしまう。注意が必要だ。
「むむむ。ならば、100万円以下に分割して・・・。」 そういう発想は「やや不純な動機」とも言えるが、それはそれでルールなのだから仕方がないのだろう。
[稟議フロー:「2x.部長自身が作成する」画面]
<自動生成PDFの例>
<データ項目一覧画面></div>
雛形ダウンロード (無料) 業務テンプレート : 稟議フロー
類似プロセス
- 第462話:稟議書を回す(基本業務パック) (2015-12-21)
- 第587話:階層にバラツキがある組織での上司とその上司の指定方法1 (2018-05-14)
- 第588話:階層にバラツキがある組織での上司とその上司の指定方法2 (2018-05-21)
- 第589話:階層にバラツキがある組織での上司とその上司の指定方法3 (2018-05-28)
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