管理者が変わっていてもスムーズに流れる固定資産調査フロー

2011年2月19日
『IFRS関連の業務フロー整備に着手する』では、固定資産の管理状況を調査するワークフローを例示した。ただ固定資産の数が多いケースなどでは、固定資産の管理台帳に記載された管理担当(調査担当)が変わっている場合もある。このようなケースが想定される場合、あえてタスクを分割することでスムーズなワークフローを実現する方法もある。

すなわち「2.調査報告」と言う仕事(タスク)を『2a.調査開始』と『2b.調査報告』に分割し、管理台帳に記載された管理担当者が『2a.調査開始』にて、新しい管理担当者を指名する仕組みだ。





この業務フロー定義は、「確かに部長クラスが管理担当者だが、調査報告は部下に代行させる」という利用法も想定できてしまう。(すなわち「指名タスク」と「実行タスク」への分割は『個別の権限委譲』に便利)

ちなみにワークフローの手順等、≪本質的な部分≫は何も変えずに、あえて2つの並行タスクに分割定義するケースもある。たとえば『3.調査報告確認』を『3a.調査報告確認(不具合有)』と『3b.調査報告確認(不具合無)』の別々のタスクとして定義すれば、不具合有のケースを、少しでも早く、少しでも明確に把握できるようになる。




ワークフローにプロセスを多数起動するSpreadSheets設定 (Questetra BPM Suite SaaS Edition)

1. ワークフロー側の受信テスト(必ずしも実施する必要はない)
アクティベート後に『バージョン詳細』から「外部システム連携用のURL」を確認する。
例)

https://s.questetra.net/XXXXXXXX/System/Event/MessageStart/start?processModelInfoId=ZZ&nodeNumber=WW&key=YYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYY

上記例は title (固定資産名)、data[0] (管理者のメールアドレス)の2要素が入力値なので、例えば

https://s.questetra.net/XXXXXXXX/System/Event/MessageStart/start?processModelInfoId=ZZ&nodeNumber=WW&key=YYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYY&title=Osaka+Factory&data[0].email=tsujimoto@example.com

と言うアクセスを受けると新規プロセスが一つ生成される。試しにコノ長いURLをブラウザに入力してみる(真っ白画面で成功)。すると、タスク一覧にタスクが一つ出現する。

  • マニュアルパラメータ定義方法を参照
  • 注1:「XXXXXXXX」と「YYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYY」はIDとパスワードみたいなモノなので、各自で置き換え。(公開しちゃダメ)
  • 注2:「ZZ」と「WW」は利用環境によって数字が異なる。

2. 固定資産管理情報のファイル作成
Google Docs にログインし『新規作成>スプレッドシート』で新規ファイルを作成する。
  • ファイル名「固定資産管理簿」
  • データ項目として「Name」「Manager (Email Address)」の2つを作成
するとA列に「Name」、B列に「Manager (Email Address)」のスプレッドシートが出来上がる。

3. 固定資産管理情報の流し込み準備
固定資産管理情報がワークフロー側に送出されるスクリプトを書く。
ファイルを開いた状態から「ツール>スクリプト>スクリプトエディタ」を選択しスクリプトを作成する。

function myFunction() {

}

とある記載を、(極力何も考えず?)、以下の内容に書き変えて保存する。
(「XXXXXXXX」と「YYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYY」、「ZZ」、「WW」は各自で置き換えが必要)
(日本以外の方はJSTも置き換えが必要)

function startWorkflow() {
  var sheet = SpreadsheetApp.getActiveSheet();
  var startRow = 2;
  var numRows = 10; //固定資産最大10個を仮設定
    
  var dataRange = sheet.getRange(startRow, 1, numRows, 2);
  var data = dataRange.getValues();
  
  for ( var i = 0; i < data.length; ++i) {
    var row = data[i];
    
    var name = row[0];
    var manager = row[1];
    
    var url = "https://s.questetra.net/XXXXXXXX/System/Event/MessageStart/start";
    var payload = 'processModelInfoId=ZZ';
    payload += '&nodeNumber=WW';
    payload += '&key=YYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYY';
    payload += '&title=' + encodeURIComponent(name);
    payload += '&data[0].email=' + encodeURIComponent(manager);
    var params = {
      method: 'post',
      payload: payload
    };
    UrlFetchApp.fetch(url, params);
  }
}

4. 固定資産管理情報の流し込み実施

スクリプトエディタを開いた状態で、[▶] (Run selected function) ボタンを押下すると、スクリプトが実行される。固定資産管理情報がワークフローに流し込まれ、最初のタスク『1.資産調査内容入力』が入力データ数分生成される。

※『ツール>スクリプト>管理...』を選択し、このスクリプトを実行 (Run) してもよい。


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