企業活動において「作業コストの可視化」は重要なテーマだ。しかも、今日に至っては、情報処理技術・通信技術の進化によって多種多様な表現手法が可能なハズだ。
- 移動経路が分かる「GPS ロガー」(移動マップ)
- 熱分布が分かる「サーモグラフィー」(赤外線熱画像)
- 予算履歴を把握できる「EVM グラフ」(完成度推移グラフ)
そもそも『可視化』とは「直視するだけでは認識しづらい情報」を、画像やグラフなどによって認識しやすくする取り組みだ。企業活動(業務プロセス)の可視化に限っても、すでに様々な図表が活躍している。
- 作業工程の順序が分かる「BPMN フロー図」
- 各工程での滞留状況が分かる「ヒートマップ」
- 個人やチームでの「マイタスク処理数の推移グラフ」
- フロー全体や一部工程における「BAM 平均所要時間の推移グラフ」
「うーむ、何とかして可視化したい…」。
ただ一方で、、、「内部工数」をテーマにする場合には、それらの要素データとなる「実稼働時間」の情報をどのように収集するかが、大きな課題と言える。
[汎用的な作業依頼フロー]
この業務プロセス定義は「実コストの可視化」が強く意識されている。
依頼元が「想定コスト」を設定し、依頼先が「実コスト」を記録するワークフローだ。ここに流れた全ての案件を「日付X軸」で集計すれば「予定コスト」と「実コスト」の推移がグラフで表現されるだろう。
もっとも、この業務プロセス定義は、「プロマネ(上司)に言われた作業だけをしてれば良い」という体制であることが前提となっている。つまり、フォロワーは、流れてきた作業指示について、ひとつひとつ完了報告をする。少し違う表現をすれば、リーダとフォロワーに習熟度の面で「大きな差」がある組織に向いているのだろう。※ いわゆる「指示待ち」となってしまうケースも許容される業種業態 (SL 理論参照)
なお、このフロー図は、前回紹介した定義と全く同じだ。ただ、データ項目の設定において『想定作業コスト(数値型)』や『実作業コスト(数値型)』などが追加されている。
参考)
- PV グラフ: 『想定作業コスト』を『作業完了希望日』で集計した累積折れ線
- EV グラフ: 『想定作業コスト』を『作業完了日』で集計した累積折れ線
- AC グラフ: 『実作業コスト』を『作業完了日』で集計した累積折れ線
※ 残念ながら、Questetra BPM Suite の ver.10.4 現在、複数の「数値項目の折れ線グラフ」を重ね合わせ表示する機能はない。
▼『想定作業時間』の[入力ヒント]の設定サンプル(HTML/JavaScript)
<i>例: 3.5(h)</i> <script type="text/javascript"> jQuery('input[name="data\\[1\\].input"]').on('keypress keyup change',function(){ //データ項目「作業時間」のフォーム値に変化があれば、 //作業時間の取得 var laborHour = jQuery(this).val() - 0; //時給の取得 var wage = jQuery("input[name='data\\[●\\].selects']:checked").val() - 0; //コストの算出 var retStr = laborHour * wage; jQuery('input[name="data\\[●\\].input"]').val( retStr ); }); </script>
[汎用的な作業依頼フロー:「1.依頼作業の登録」画面]
<データ項目一覧画面>
[雛形ダウンロード (無料)]
- 業務テンプレート:汎用的な作業依頼フロー-作業コスト記録
- 依頼の連鎖こそワークフロー(シンプルな依頼で製品試用を) (2015-11-09)
- 新年のワークフロー試用は「作業依頼フロー」が良い (2015-01-05)
- データ編集用の Script を、ワークフローで Review & Share! (2015-04-06)
- M213 入力画面: 処理フォーム画面に “入力ヒント” が表示されるように設定する(HTML/JavaScript) (使い方)
- M115 案件数集計: 全工程を終了した案件の実績データから各工程の問題点を発見する (使い方)
- M114 案件数集計: 全工程を終了した案件の集計グラフを確認する(月別/業務別) (使い方)
[英文記事 (English Entry) ]
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