日本の法律は日本の国会で作られている、、、そこまでは誰でも知っているのだが、「どのように作られているか?」(ルール・手順)となれば、ナカナカに説明しづらい。
そもそも国会の『業務』には、「法律案の審査」以外にも、、、「予算」や「内閣総理大臣の指名」、あるいは「条約の締結に必要な国会の承認」をはじめとする承諾や承認、「内閣不信任決議案」をはじめとする決議など、様々な業務がある。もちろんそれらの業務プロセスはそれぞれ似ているのだが、違うところも少なくない。たとえば、最近毎日のようにメディアが伝える「60日ルールで再可決」といった手順は、「予算」を決める業務においては存在しない。
以下は、国会における「法律案を審査するプロセス」だ。「みなし否決」(60日ルール)の位置づけも良く分かる。
ちなみに、ココでいう「プロセス」に、議院運営委員たちの「根回しプロセス」は含まれない。(そんなモノは複雑すぎて書ききれない…)
[法律案の国会審査]
見て頂ければ一目瞭然だが、日本では「二院制」(衆議院・参議院)による審査が行われている。
そして衆議院にも参議院にも「委員会」があり、100本程度の法律案がそれぞれの委員会に付託されるのだ。それぞれの院では、委員会での審査結果を踏まえ、改めて会議(本会議)で採決される仕組みとなっている。
この業務プロセス図が秀逸である点は、あえて「可能性がある全てのプロセス」を記述していない点だ。たとえば、工程『X4.みなし否決(憲59.4項)と再可決』は先議院のスイムレーンにしか記述されていない。しかし制度的には、衆議院が「後議院(B議院)」になった場合にも「みなし否決」ありえる。つまり
- 参議院の可決
- 衆議院の修正可決
- 参議院で60日経過
- 衆議院の再可決
しかし改めて思うに、「制度の説明」には業務プロセス図(業務フロー図)が必須だ。
そもそも、文章(法律文)だけで説明しようとするにはムリがある。世の中、もっと業務プロセス図が活用されれば、「制度に対する理解」は進むと言える。たとえば国会法の第6章『会議』を読んでも、、、あるいは衆議院規則の第6章『議案の発議及び撤回』以降を読んでも、、、何も頭に入ってこない。(そう、、、会社の「業務規程」とオンナジだ!)
そういえば、「業務最適化のための業務モデリングに関する調査研究」(2012年)の結論の一つに、「法律を省令で補足している部分が明確になる」などのメリットが記載されていたっけ・・・。
ちなみに、もしこの業務プロセス図を「クラウド型 BPM システム」にインポートすれば(!!)、全ての法律案の審議進捗がスグに把握できるようになる。当座必要なユーザライセンス数は、とりあえず「議長」と「各委員会委員長」がユーザ登録できれば良い。つまり衆議院・参議院あわせて80シート程度で足りる。Questetra なら月額8万円だw。
さらに贅沢(!?)に全議員のライセンスを購入したとすれば、全ての国会議員が「業務データ」である法律案をいつでも参照できるようになる。(「200シート以上によるボリュームディスカウント」があるので月額50万円w)
[法律案の国会審査:「a1.議案の登録」画面]
<データ項目一覧画面>
[雛形ダウンロード (無料)]
- 業務テンプレート:法律案の国会審査
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- 稟議書ワークフロー、「代理決裁」の書き方 (2013-02-12)
- M223 自動イベント: 処理フロー途中で、自動的に一定時間スリープするように設定する (使い方)
- M202 業務の流れ: 処理フローを定義し、各工程の締切時刻を設定する (使い方)
- M210 引受ルール: 下流工程の処理者を、上流工程にて指名できるように設定する (使い方)
[英文記事(English Entry)]
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