自動処理スクリプトで、案件タイトルをセット

2014年7月22日
"プログラミング不要"。。。 業務システムの世界でも、相変わらずホットなキーワードだ。
  • A.プログラミング知識が不要
  • B.プログラミング知識が必要
意味する所は Java や Python や Ruby といったプログラミング言語を使わないと言うだけの話だが、斬新で自分に合った IT 環境を創りたいと言うニーズが、そこにある。

少し乱暴なたとえになるが、たとえば "A.既製品の衣服をいじって使うべき" か "B.完全オーダーメイドの衣服を創るべき" かといった議論にも近い。どちらの方法にも長所短所があり、必要とされる IT 環境や、その運用者のスキルによって、採用すべき方法が異なる。

さて、以下の業務プロセス定義には [スクリプトタスク] と呼ばれるプログラミング知識を使う工程が組み込まれている。

業務の流れ全体は "A.標準処理アイコン" で表現しつつ、一部の工程において "B.独自の演算処理" が組み込まれている。実は、前回記事で紹介した "顧客名を入力する上流工程、そのテンプレート" を [スクリプトタスク] によってブラックボックス化させたにすぎない。つまり、データ処理の内容は全く同じだ。

[見積・受注・請求等の上流フロー]


[見積・受注・請求等の上流フロー:「1.顧客対応入力」画面]

一見すると、業務担当者の視点で見れば [スクリプトタスク] の部分について、改善し辛くなる。

しかし、この例は、いわゆる上流工程だけを記述したテンプレートであり、この下流工程を加筆し "往訪報告" や "資料請求対応" などの業務プロセス定義を作成するための基盤として利用される事が想定されている。ならば、実は "改変できない事" にも意味があるだろう。もしこの上流工程が "全社で標準化された処理" であるならば、尚更だ。

<見積・受注・請求等の上流フロー:比較>

<SCRIPT>
var c_selects = data.get("1"); //エンドユーザ名(選択)
var c_string = data.get("2"); //エンドユーザ名(文字)
var category = data.get("3").get(0).getValue(); //更新分類

var text = "";
var datetime = processInstance.getProcessInstanceStartDatetime();
var formatter = new java.text.SimpleDateFormat("yyyy年MM月");

text += formatter.format(datetime) + ": ";

if (category == 1) {
//即時
processInstance.setProcessInstanceTitle(text + c_string);
} else if (category == 2) {
//将来
processInstance.setProcessInstanceTitle(text + c_selects.get(0).getDisplay());
} else if (category == 3 && c_string != null) {
//更新不要
processInstance.setProcessInstanceTitle(text + c_string);
} else {
processInstance.setProcessInstanceTitle(text + c_selects.get(0).getDisplay());
}

追伸:
"識字率" や "インターネット利用率" と同様の話として、カンタンな "プログラミング知識" であれば多くの人が身に付けている時代となった。確かに、たとえば Microsoft Excel の関数やマクロ、あるいは Google App Script などは、ちょっとした効率化を図る事ができる。

そう、、、プログラミング知識は、新たな「アプリケーション・ソフトウェア」(例:EXEファイル)を生成する為だけに存在する訳ではない。言わば "市民権を持つ存在" になってきたと言っても良い。

しかし、例えば、20世紀に世界中の組織内で量産された「メンテナンス不能 Excel ファイル」のような事態に陥ってはならない。すなわち、組織内に知識レベルの違いが大きい状況において、どのレベルを "共用語" とすべきか、どのレベルを "常識" とすべきかについては、ある程度慎重にならざるを得ないと言える。

[データ項目一覧画面]


[雛形ダウンロード (無料)]
<類似プロセス>
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