目指せコンシェルジュサービス! 回答所要時間を自動記録

2013年10月15日
ホームページ問い合わせの回答、平均何時間?
土日の問い合わせにも、キチンと対応できてる?

処理件数が増えてくると分析したくなる。例えば『問合フォーム』への「平均レスポンス時間」を分析したい。業務を定量的に観測すると、業務改善は加速する。反省会の基礎データにもなるし、目標も立てやすい。

以下の業務プロセス定義例は、分析のための工夫がされている。すなわち
  • ホームページの『問合フォーム』に投稿があった場合と、
  • 各所に掲載している『問合アドレス』にメールが届いた場合
に、自動的に【問い合わせ対応ワークフロー】が起動するだけでなく、「最終回答までに要した時間」とこの問い合わせ案件が発生した日の「曜日」が、業務記録として自動的にセットされる仕組みになっている。実は過去に紹介したワークフローとほぼ同じだのだが、データ加工を行う『スクリプトタスク』が足されている点で異なる。

[問い合わせ対応フロー-回答時間記録]



[問い合わせ対応フロー-回答時間記録:「1.回答引受/回答文作成」画面]

この『スクリプトタスク』は Questetra BPM Suite v9.7 で新しく加わった機能だ。業務データを加工したり、変換したりすることができる。実際に「スクリプト」を見て頂く方が早いが、数行の JavaScript で記述されている。

var timestart = data.get("36"); // 日時型:プロセス開始時刻
var timesent = data.get("37"); // 日時型:回答メール送信時刻
var conciergesec = timesent.getTime() - timestart.getTime();
var conciergehour = java.math.BigDecimal( Math.floor( conciergesec / (1000 * 60 * 60) ));
retVal.put("38",conciergehour);

var daystart = timestart.getDay(); //曜日
if (daystart == 0) retVal.put("40","日曜日");
if (daystart == 1) retVal.put("40","月曜日");
if (daystart == 2) retVal.put("40","火曜日");
if (daystart == 3) retVal.put("40","水曜日");
if (daystart == 4) retVal.put("40","木曜日");
if (daystart == 5) retVal.put("40","金曜日");
if (daystart == 6) retVal.put("40","土曜日");

プログラム経験のない方でも、なんとなく読んで理解できるスクリプトだ。エクセルを使いこなす方なら、なんてことはないだろう。要するに、業務データを参照して「開始曜日」と「回答時間」を別のデータ項目にセットしているだけだ。この様にして集められた個々のデータを、対象期間と必要項目を絞り込んでダウンロードすれば、そのまま業務改善会議の基礎資料となるだろう。

なお Questetra の『スクリプトタスク』にて定義されたスクリプトは「ECMA エンジン」によって処理される。Questetra に搭載されている ECMA エンジン(Rhino)は、一般的な JavaScript クラスと一部の Java クラスを理解する。もちろん無料版でも利用できる機能だ。是非試してほしい。

◆利用可能な JavaScript クラス
『ECMA-262, Edition 3』(JavaScript 1.5 相当)に規定されたクラス
『ECMA-262, Edition 5』(JavaScript 1.7/1.8)の多くのクラス
※サーバサイドのスクリプト処理であり、いわゆる「browserオブジェクト」は利用不可

◆利用可能な Java クラス (23)
業務データにアクセスするためのクラスなど、詳細はマニュアルを参照


[ダウンロード]
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