第三者割当増資の登記フロー

2013年8月12日
「日常業務の手順」をキッチリ決めて、楽しく効率よく仕事を回す。
『稟議』『原稿作成』『クレーム対応』・・・、ワークフローシステムで仕事を流せば、手際よくそしてヌケモレ無く仕事を進められる。

一方で「非日常な業務の手順」をキッチリ決めておく事も、意外と重要だ。
特に、業務処理が自動的に記録される点が良い。いつ、どの様な書類で処理された(されている)のか、参照できるようになる。もし、過去のデータを簡単に再利用できるようになれば、後任者の業務効率は飛躍的に改善するだろう。

以下のワークフロー定義は『第三者割当増資』(資金調達)の事務手続きを定義している。
ベンチャー企業であれば、その発生頻度も少なくない。毎回「司法書士」に任せてしまうのも悪くないが、法務局の登記事務を含めて自分達で処理できれば毎回数万円の「司法書士報酬」を節約できる。さらに登記事務そのものに慣れれば、『新株予約権発行』の登記や、毎年の『役員重任』なども自分達で出来るようになるだろう!

[第三者割当増資の手続きフロー]



[第三者割当増資の手続きフロー:「1.招集決議取締役会議事録」画面]


「取締役会“議事録”」って、取締役の“発言”が載るんぢゃないの??
確かに議事録とは、本来的に言って「説明内容」や「発言内容」を記録するべきものだが、法務局登記のための取締役会議事録や株主総会議事録は少し様相が違う。すなわち、行政府に報告するための書類であって、「決定事項」だけを(雛形に従って)淡々と書けばよい。例えば『下記の要領により特に有利な発行価額によって新株発行を行いたい旨を説明した。議長がその賛否を議場に諮ったところ、満場一致をもってこれに賛成し可決、承認された。』みたいな文面になる。議論の過程や保留事項を書きこんでも良いが、そう言った目的の「本当の議事録」は別に作る方が良いだろう。ちなみに、行政府への報告書類だけに、日本語でなければならない。

PS
クエステトラ社も増資手続きを行いました。
⇒PRESS 『クエステトラ: アプレッソ社と業務改善ソフト事業で資本提携』 (2013-08-07) 

PS2
法令変更にともなって、法務局の申請書(株式会社変更登記申請書)の雛形が2013年3月に変更された。「資本に組み入れない額」の記載方法が不明瞭だが、『募集株式の発行により増加する資本金の額5000万円および資本準備金の額50000万円は,会社法第445条及び会社計算規則第14条の規定に従って計上されたことに相違ないことを証明する。なお,本募集株式の発行においては,自己株式の処分を伴わない。』と書けば良い。


[ダウンロード]
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