閲覧権限があっても人事考課シートは閲覧できない様に!

2012年12月10日
クラウド型グループウェア Google Apps の進化が止まらない。
この12月(2012年)、オンラインストレージ『Google Drive』の書類を気軽に「添付」できる様になった。(この4月にリリースされたネット上のファイル保管領域)

「Gmail の多機能さ」、「Google Calendar の使い易さ」、「Android スマートフォンとの親和性」、あたりが人気の Google Apps だったが、今後は「Google Drive の包容力」(?)も大きな支持を得て行くのだろう。世の中の会社から『ファイルサーバ』が消えて無くなる日も遠くない。

以下の人事考課ワークフローでは、人事考課シートを Google Drive に置いたまま、そのシートを参照する形で「評価工程」が進む。実にクラウド時代のワークフローだ。

参考)Cloud News 『Gmail と Drive が更に密に』

[人事考課フロー]


このワークフローが意外と秀逸な点は「外部ファイルの利点」を上手に活用している点だ。

まず「部門によって異なる評価項目」をファイルで吸収できている。人事考課フローを設計するとき、ついつい『協調性』『売上貢献度』『管理力』などの評価項目を、ワークフローに流す業務データ項目として設定してしまいがちだ。その結果、部門ごとにワークフローが定義され、メンテナンスが行き届かなくなる。「評価軸」を各部門に進化させる事は重要だが、業務の手順(ワークフロー)はやはり社内で共通化しておきたい。

更に、この繊細な人事情報に対して、アクセス権限を「ファイルの閲覧権限」とクロスさせている点だ。管理部門であって、人事考課フローに流れる全てのデータを閲覧する必要はない。考課者と被考課者の間だけで記録されるべき情報もある。ここでは、ワークフローのデータ閲覧権限者であっても「外部ファイル部分」を閲覧することができない仕組みが構築されている。

ちなみに一般論として、クラウド型の情報システムは、社内に強大な権限を持つ「スーパーユーザ/root」を任命する必要が無くなり、「プチ(?)スーパーユーザ達」による協調的なシステム運用が可能になる。「内部者の犯罪行為」による情報の漏洩リスクを低減させる事ができるだけでなく、「外部からのクラッキング行為」によるスーパーユーザアカウントの乗っ取りによる情報改ざん&情報漏洩リスクを低減させることにもなると言える。

[人事考課フロー:「2.シート確認・面談前記入」画面]

<類似プロセス>

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