『上司』の承認を得て、さらに『上司の上司』の決裁を得る。
「上司とその上司に稟議を回す業務フロー図の書き方1」にて、二段階決裁の方法を紹介した。稟議業務以外でも良くある承認フローだ。今回は、前回の業務フロー図について、違う書き方を紹介したい。

以下のワークフロー図では、2番目のスイムレーンを「マネージャ」(職位による絶対的な指定)ではなく「申請を行った人の上司」(相対的な指定)にしている。
この様に設定すると、申請者が所属する組織の上司に『2.承認/決裁』仕事が割り当てられる事になる。すなわち「部長(役員)2人、マネージャ10人、メンバ50人」の内、『メンバ』が申請した場合は『マネージャ』が『承認』する事になり、『マネージャ』が申請した場合は『部長』が『決裁』する事になる。

[稟議フロー(相対的表記)]

社長1人、部長(役員)2人、マネージャ10人、メンバ50人。実にアリソウな組織構成だ。

仮に、この「メンバ50人」の内の10人が『部長直下』に配属されているとしよう。具体的に例示すれば、
  • 2人の部長が主管する部に直接所属している人が『5人×2』
  • 10人のマネージャが主管する「チーム」に所属している人が「4人×10」
の組織を想定してみる。もちろん「チーム」自体は「部」に所属する。もっと具体的に言えば、営業部の傘下に多くのチームがありながらも営業部長自身が営業事務メンバ5人を直接指揮し、製造部の傘下に多くのチームがありながらも製造部長自身が品質管理メンバ5人を直接指揮しているようなケースだ。

この組織構造の特徴は「深さにバラツキ」がある。良くアル話だ。
さて、こう言った「深さにバラツキがある組織」の場合、稟議承認フローのエスカレーションは、どの様な業務フロー図で表記すべきなのだろうか? 国際標準記法 BPMN に従った書き方を考えてみたい。議論が分かれる部分は「原則として、マネージャー承認を経て、部長が決裁する」と言う社内ルールを、どの様に描くべきかだ。すなわち、この組織の『5人×2』にとっては「マネージャ」が居ない。

[稟議フロー(絶対的表記1)]
会社の「利益の源泉」はセールス活動にこそある。

そのセールス活動(営業活動)を単純に大別すれば、(a)「新規顧客」に対する販売と、(b)「既存顧客」に対する販売に分けられる。(a)系のセールス活動は「飛び込み」とか「テレアポ訪問」と呼ばれる事もあり、また(b)系のセールス活動は「ルート営業」と呼ばれる事もある。

以下のワークフロー図は、(b)「ルート営業」の業務日報だ。大切な点は、日次報告型ではなく逐次報告型になっているところだ。建材品・飲食業食品・人材派遣サービスなどなど、幅広い様々な業界で活用できる。
「セールス担当」は往訪完了後、主にスマートフォンを使って訪問実績を入力する。すなわち、訪問先の企業名を選択し、「問い合わせを受けた製品(話題の発生)」や「見積依頼を受けた製品(商談の発生)」等について記録する。
セールスメンバの多くに「往訪後スグに報告する習慣」がつけば、自ずと往訪件数がリアルタイムに可視化される。上司視点で言えば、営業戦略の遂行状況(戦いの状況)をつぶさに把握できるようになる。また折々に往訪実績と成約実績を分析する事で、人材配置や新しい営業戦略についても、そのあるべき姿が見えてくるだろう。

[ルート営業報告フロー]


「休み」の種類は意外と多い。
そもそも「休暇」ってナンダ。。。
そもそも「休業」ってナンダ。。。

「休み」の申請は、給与にも関わる大切な申請ではあるが一方、『就業規則』を読み返したり『申請書』のフォーマットを探したり、そんなメンドウはイヤだ。スムーズに申請したい。

以下のワークフローは、多くの企業でスグに適用できる『休暇休業申請フロー』だ。
申請者はアンケートに回答する要領でカンタンに申請できる。例えば「年次休暇と特別休暇」や「代休と振替休日の違い」を気にする必要はない。土日などの「アタリマエの休み」以外について、会社を休む日を気軽に申請すればイイ。しかも申請画面を見る度に、「あー、育児でオヤスミを取る際にも、ココで申請すればイイのね」と、日頃から学習できる。

[休暇申請フロー]

「空メール」は現役だ。
「メール会員の募集」、「プレゼントキャンペーンの応募」、「クーポンの発行」など、今日でも色々なところで活用されている。変わった所では「複合機の紙切れ報告」などで使っている会社もあるようだ。

以下は「メール受信に始まるワークフロー」のシンプルな業務プロセスだ。メール受信後の一連の作業をステータス管理できるようになる。少し拡張すれば、様々な業務への応用も考えられる。
この例では、(1)即時にサンキューメールを自動返信し、(2)人間が問題が無いかチェックし、(3)問題ない応募者をリスト登録する、と言うフローを定義している。もちろん「サンキューメール」に HTML を記載し、登録サイトに誘導するのも良い。

[メール登録フロー]

BYOD とは、個人所有のスマホ等を「日常業務」に活用することだ。
※ Bring your own device、ビーワィオーディー

各種調査によってイロイロだが、今日、日本では「許可する企業」が約2割程度、「禁止する企業」が3割程度、残りの企業は「放置」と言った現状。また米国では「許可する企業」が約8割程度、「禁止する企業」は1割にも満たないと言った状況の様だ。

やはりイマドキ、自分のスマホを「完全にプライベートだけで使う」と言うのはムリがある。
良く考えれば、会社から私物スマホに「電話」がかかってくる事だってある。ならば、出張時や移動中の「メールチェック」くらい良いのではないだろうか? 私見ながら「メール読み書き(Webメール)」、「スケジュールのチェック」、「ワークフローに流れるタスクの処理(特に起案承認)」を、まずは認めるのが良いと思う。就労者だってそれを望んでいる。

そもそも、今日この『クラウド時代』にあって、ワークスタイルも激変しつつある。折しも世界の景気は低迷しており、人類はもっと働かなければならない。業種×業態×規模に併せたポリシー設定は必須だが、業務の抜本的な見直しは、もっと頻繁に行われてしかるべきだ。例えば「移動中の仕事」や「在宅での仕事」を積極的に認めれば、世界の GDP は確実に向上する。(労働基準監督署とのバトルなんてタカが知れている)

ナンにしても、(やや話が脱線したが)、「なし崩し BYOD」(BYOD放置)は避けたい。
末路として、社用メールをコツコツ転送させたり、社内データを USB メモリや Dropbox に複製させたり・・・、不正かどうかわからない「コッソリ行為」を増やしてしまう。むしろ「やっても良い事」を積極的に公知し、ルールとして浸透させるべきだ。

[BYOD 申請ワークフロー]

稟議書とは回覧書類のことだ。
日本人社会人なら誰でも知っている。会議による意思決定の記録として「議事録」が作成されるのに対して、回覧による意思決定の記録である「稟議書」が関係者に回付され全員の承認押印と決裁者の決裁押印をもって完成する。そして、この両方の書類が長期保管される。

稟議は「印鑑を多用する日本」ならでは制度だ。
日本以外の国には無いにもかかわらず、未だに日本のほぼ全ての会社に存在する。何と言うか、、、「メートル法」を使わず、「尺貫法」(19世紀に使われていた日本の単位系)にこだわっている様なモノだが、当分なくなりそうにない。決裁権者が決裁する前に多数の関係者を関与させるアタリが、実に日本人の民族性にマッチしているのだろう。
今日、ワークフロー・システムを導入し、オンライン化/電子化してもなお、「印影ポイものを表示したい」や「紙とソックリな見た目で回したい」と言う要望は強い。(集計一覧やデータ加工の観点で言えば、ナンセンス極まりないのだが…)

以下のワークフロー例は、「稟議書が大量に滞留しない仕組み」が組み込まれた稟議フローだ。月間100枚~200枚の稟議書類を承認しなければならない管理職を助ける。。。(?!)

[稟議フロー(代理決裁)]