業務:ホテル業務、モロモロ
「生産性革命」の流れは、ホテル業界にも。。。つまるところ「分業制」は、もはや限界と考えるべきなのだろう。「客室清掃業務」「出迎え業務・見送り業務」「夕食サポート・朝食サポート」「ブログ発信」「売上集計」などなど、、、一つの仕事ができればイイなんて時代は終わった。労働者は、ある程度「マルチなスキル」を持たなければならないのだ。
たしかに同じ24時間営業のコンビニ業界では、アルバイトさんでも「レジ業務」「棚卸業務」「清掃業務」と数多くの業務を担当している。かの「星野リゾート」さんも、もう随分前から「マルチタスク」で回しているらしいし。。。
(政府統計でも「日本の宿泊業の労働生産性は他産業と比較して低い」と明記されてしまうくらいだから、ホント何とかしなければならんのだろう。)
※ 観光産業における人材育成をはじめとした 課題と今後の対応について (2017-02-10)
※ 星野リゾートの取り組み (2014-11-19)
課題:清掃時間の固定化
BPMコンサルタントにも相談し、まずは全正社員で「客室清掃業務のスキル」を持とう、という事になった。たしかに、清掃はパートさんにマルナゲの状態で、「10時のチェックアウトから15時のチェックインまでしか働けない」とか「スキルアップして正社員にという道もあまりない」といった労働環境については、何となく問題だなぁと思っていた。しかも、その時間帯の正社員たちは、実は結構ヒマだったりする。。。
もし「チェックアウトされた部屋」から順に清掃できれば、正社員だけでもカバーできると思う。
[客室清掃業務フロー]
解決:引き受け待ちシゴトの可視化
自動車業界における『多能工』や、小売業における『マルチスキル』など、複数の業務オペレーションを「掛け持ち」する例は珍しくありません。ただ、シゴトを引き受ける労働者の視点に立てば、「今どの様なシゴトが発生しているのか?」を知ることができなければ、たとえ「手待ち時間」(てまちじかん)が発生したとしても何のシゴトも引き受けらません。
このワークフローでは、「清掃工程の引受候補者」(掛け持ち担当)として登録されている社員は、スマホやタブレットでいつでも「チェックアウトが完了した部屋(清掃に取り掛かることができる部屋)」を「確認」でき、そして自ら「引き受ける」ことが可能です。
これは、たとえば料理のみを行っていた調理担当の『単能工社員』が、清掃業務をも担当する『多能工社員』になることを意味します。(マルチタスクオペレーション)
考察:業務フローの可視化、発生業務の可視化
マルチタスクオペレーションは、労働生産性を高めるためには避けて通れません。たとえばもし、パートタイム労働者の比率を下げて、
- 早番(7時間労働、8時間拘束)
- 遅番(7時間労働、8時間拘束)
- 夜勤(12時間労働、13時間拘束:2日勤務相当)
結果、ホテル業におけるサービス全体を理解できる社員が増え、不測の欠勤や離職者の発生といった事態にもスムーズに対応できるようになるでしょう。あるいはまた「△△号室の◇◇様には客室清掃時に不快な思いをおかけしたので、御見送り時に配慮が必要」といった情報共有にも繋がるかも知れません。
[客室清掃業務フロー:「1.チェックアウト完了」画面]
<データ設定画面>
<データ項目一覧画面>
[雛形ダウンロード (無料)]
- 業務テンプレート:客室清掃業務フロー
- 第463話:物品購入依頼を回す(基本業務パック) (2015-12-28)
- 第553話:脆弱性緊急メールに組織的な対応 (2017-09-19)
- 「日報」に気象データを取り込む意味(天気API活用) (2013-10-21)
- M105 タスク処理: 引き受け待ち状態の案件を引き受ける(マイタスクに入れる) (使い方)
- M404 データ項目: “取引先社名” が[件名]に途中セットされるように設定する(文字列の自動結合例) (使い方)
- M410 入力画面: 選択肢 “商品分類” を選べば “商品名” の一覧表示が絞り込まれるように設定する (使い方)
[英文記事 (English Entry) ]
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