第533話:数値入力ミスを防ぐ工夫

2017年5月1日

入力ミスが多い?

ワークフロー・システムでは、ヒューマン工程における「入力ミス」が避けられません。

たとえば「単価」と「数量」の2つの数値を入力する必要があるワークフロー工程であれば、
  • 12000 が 1200 と一桁が足りない数値を入力してしまう
  • 金額を入力すべき場所に数量を入力してしまう
といったミスが発生しがちです。(折々に、実際の発生率を計算してみるのも良いでしょう)

もちろんミスをした担当者が不注意なのかも知れません。あるいは、集中力を高めれば、その瞬間だけはミスなく入力できるかも知れません。しかし、100件・1000件と「ミスなし」を続けることは、むしろ困難と言わざるを得ないでしょう。もし入力項目数が多い業務なら、5件・10件でもミスなく入力することですら難しいかも知れません。

最大値・最小値を設定する

システム機能として「入力値の制限」が可能なら積極的に利用したい所です。

クラウド型ワークフロー『Questetra BPM Suite』の場合、数値データ項目には「最大値」と「最小値」を設定できます。もし「単価」の入力値を「10,000円~100,000円」と制限しておけば、その入力制限によって「1200円」という誤入力の発生率をゼロにすることが可能です。

<設定画面>

<動画:ミス発生の様子>

[数値入力フォームのテスト]

<モデリング動画(8倍速)>


入力支援ボタンを表示する

入力値がパターン化できるケースでは「入力支援ボタン」の利用が有効です。

たとえば「単価」の入力値のほとんどが、「12,000円」もしくは「15,000円」もしくは「18,000円」なのであれば、それらの入力ボタンを表示しておくことでクリック入力が可能となり、上述のミス発生率は限りなくゼロになります。

クラウド型ワークフロー『Questetra BPM Suite』においては、JavaScript の知識が必要となりますが、もし「JavaScript による HTML の書き換え」について知識を持つ人が周囲にいるようなら積極的に検討したい所です。(過度な JavaScript の記入は、システムを不安定にしてしまう危険があるので注意が必要です)


▼デコレーションで『入力支援ボタン』を設置する例(HTML/JavaScript)
e.g. <button type='button' id='my2deco12000'>12,000</button> 
<button type='button' id='my2deco15000'>15,000</button> 
<button type='button' id='my2deco18000'>18,000</button> 
<script type='text/javascript'> 
  jQuery("#my2deco12000").on("click",function(){  
    jQuery("input[name='data\\[2\\].input']").val('12000');}); 
  jQuery("#my2deco15000").on("click",function(){  
    jQuery("input[name='data\\[2\\].input']").val('15000');}); 
  jQuery("#my2deco18000").on("click",function(){  
    jQuery("input[name='data\\[2\\].input']").val('18000');}); 
</script> 

検証ボタンを設置する

入力後にセルフチェックを行うための「検証ボタン」が有効な場合もあります。

これは入力した数値を「桁区切り文字」として表示させるだけのボタンです。しかし、入力後に「検証ボタン」をクリックする習慣を付けるだけで、入力ミスの発生リスクを大幅に下げることができます。

この設定も JavaScript の知識が必要となりますが、たとえば、高額な値になりがちな「契約金額」といった入力フォームでは非常に有効なミス防止策と言えます。


▼デコレーションで『検証ボタン』を設置する例(HTML/JavaScript)
<button type='button' id='my3deco'>Check</button> <script type='text/javascript'> 
  jQuery('#my3deco').on('click',function(){  
    var myNum = jQuery('input[name="data\\[3\\].input"]').val() - 0; 
    jQuery('#my3decoView').html( myNum.toLocaleString() ); 
  }); 
</script> <span id='my3decoView'><font color='gray'>(e.g. 100,000)</font></span> 

<データ項目一覧画面>


[雛形ダウンロード (無料)]
<類似プロセス>
≪関連記事≫

[英文記事 (English Entry) ]

0 件のコメント :

コメントを投稿