第517話:ワークフローを大量に起動する方法

2017年1月10日

外部トリガーによるワークフロー開始

前回の記事『第516話:ワークフローを「メール」で起動しておく方法』では、「メール着信」をトリガーとするワークフローについて書きました。きっと『メール以外にも「ワークフローを開始する方法」はありますか?』という質問をいただくことになるでしょう。(まだ頂いておりませんが…)

はい、あります!

クラウド型ワークフロー『Questetra BPM Suite』の場合、提供されている API は以下のような体系になっています。この中にある『B1.プロセスの開始』は HTTP/WebForm/Email のすべてに対応しています。つまり「メール着信」に限らず、「Webフォーム入力」や「HTTPリクエストの受信」をトリガーにしたワークフローを設計することが可能です。
  • A. ワークフローシステムが常に提供する『ソフト開発 API』 (OAuth2/Basic)
    • A1. ユーザの操作 (ワークフローAPIs)
    • A2. システム管理者の操作 (システム設定APIs)
  • B. 各業務アプリが提供する『プロセスモデル接続 API』
    • B1. プロセスの開始 (メッセージ開始イベント) (HTTP/WebForm/Email)
    • B2. プロセス途中での待ち受け (メッセージ受信中間イベント) (HTTP)
    • B3. プロセス途中で外部発信 (メッセージ送信中間イベント/自動工程) (HTTP/Email)

ワークフローを開始させるワークフロー

少し「応用編」になるのですが、、、『B3. プロセス途中で外部発信』という機能もあるので、
  1. Xプロセスで「HTTPリクエスト」が『送信』されるように設定し、、
  2. Yプロセスが「HTTPリクエスト」の『受信』で開始されるように設定しておけば、
XYワークフロー間の連携も可能となります。つまり、
といったことが実現できます。


さて、、、今回の記事では更に踏み込んで、CSVデータを使った「複数案件の一括開始」について考えてみたいと思います。

[電話アンケート・プロセスの一括呼び出し(親プロセス)]

[電話アンケート・プロセス(子プロセス)]


[電話アンケート・プロセスの一括呼び出し(親プロセス):「1.一括起動用データの投入」画面]

引き受け待ちなのか、処理担当者が決まっているのか?

前回記事『メールで起動しておく方法』と違い、自動的に誰かに割り当てる工程はありません。つまり、A社・B社・C社…に対して電話アンケートを行うという仕事が、カスタマーサービス部のメンバー全員の[引き受け待ち]にずらりと並ぶことになります。

すなわち、カスターマーサービスのメンバーは、誰も対応していない案件([引き受け待ち]に残っている案件)について[引き受け]を行い、電話アンケートを実施したうえでアンケート結果を入力していくことになります。

[電話アンケート・プロセス(子プロセス):「1.電話して結果を記入する」画面]

マスターを使った一括処理

今回は『顧客リスト』による一括開始を考え、「電話アンケート」という業務を例示しました。しかし、アンケート系以外にも、「更新情報の提出」「サービスの提供」「制度改定の説明」といった「一括開始業務」が考えられます。

また社内には『顧客リスト』以外にも、『社員マスター』や『製品マスター』や『在庫マスター』あるいは『来場者リスト』や『店舗リスト』や『業務リスト』といったデータもあり、それぞれ「様々な業務の一括開始」に使われる可能性があります。

もちろん、外部システムから『B1.プロセスの開始』(HTTP/WebForm/Email )を呼び出す様な仕組みもスマートで良いのですが、、、今回紹介したような「親プロセスによる一括開始」というカンタンな方法についても、頭の中に入れておきたい所です。

<データ設定画面(リモート側)>

<一括起動の設定画面(ローカル側)>


[雛形ダウンロード (無料)]
<類似プロセス>
≪関連記事≫

[英文記事 (English Entry) ]

0 件のコメント :

コメントを投稿