第482話:後日通知は「リマインド機構」として独立させる?

2016年5月9日
「12か月後の今日、保守契約更新のリマインド通知を行う」

たとえば「契約プロセス」を設計していると『12か月後に通知』というアラート・メール(リマインド・メール)が欲しくなる。つまるところ、メール送信イベントを業務フローの最下流に配置したくなる。「プロセスモデリング」の専門用語(BPMN用語)で言えば[メッセージ送信中間イベント(メール)]と呼ばれるアレだ。

しかし、その設定をすると、「全工程の完了」までに1年間を要する業務プロセスとになってしまう。
(契約締結までの作業工程はすべて完了しているのに。。。)

やや個人の趣向に依存する話になるが、、、この「リマインド・メール」が送信されていないがために、案件ステータスが「Running」のママとなってしまうのは、何とも気持ち悪い。もし「全工程が完了するまでの時間」を KPI として計測しているような組織であれば、非常に「邪魔な存在」と言えるだろう。

以下のワークフローは、この「リマインド・メール」の部分だけを独立させた業務プロセスだ。(業務プロセスと言うには、あまりにもシンプルすぎるが) 要するに、様々な業務プロセスから「メッセージ」を預かり、「リマインド日時」にメール送信するだけの仕組みとなっている。

[リマインド通知プロセス]



[リマインド通知プロセス:「1:リマインド確認」画面]

この様な時限的な仕組みを紹介すれば、UNIX 系の OS が好きな人なら、スケジューリング機構の「at」や「cron」を思い出すかも知れない。
  • 何度もシツコイ「繰り返し屋」の cron くん
  • エラーに無頓着な「一発屋」の at くん
起動時刻を指定して「ジョブを登録」すると、自動的に実行してくれるアレだ。筆者は、20年ほど前に彼らに初めて出会った時、その「時限的に処理を始めるという仕組み」に実にワクワクしたのを覚えている。
  • 「年賀状メール」をセットしたり、
  • 「売上サマリ」をバッチ処理させたり、
  • 「シャットダウン」を予約して自らが殺されたり、、、、
何と言えばイイのだろうか? 『男のロマン』の様なものを感じたものだ?


なお、この例では「at」に類する業務プロセスを紹介したが、もちろん「cron」に近い仕組みも独立させることが出来る。ただ、いろいろな設計方法があるだけでなく、「ちょっとしたミスで暴走事故!」もツキモノだ。 と言うことで「またの機会」にしたいと思う。(そもそも、わざわざ独立させずとも「タイマー開始イベント」の cron 機能を使うのが安全で良い)

<データ項目一覧画面>


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