特に、日本においては「永遠に解決されない社会問題」の様な気がする。
つまり、企業側は少しでも優秀な人材を獲得するために「青田買い競争」を展開し、一方で大学生達は、3年生にもなれば学生の本分たる「学業」はソコソコに、 就職先を探す活動に非常に多くの時間を割く。稚魚まで捕獲したい「漁師達」と、早く釣り上げてもらいたい「魚達」の利害は一致するのだが、当然、当事者た ちも「あるべき姿」だとは思っていない。
これまで企業も大学も、全く無策だったわけではない。
日本では「就職協定」なる紳士協定 があった。1952年に制定され1996年に廃止されるまで、守られないルールとして飾られ続けた。21世紀に入っても企業側で「倫理憲章」を定めてみた り、大学間においても「申合せ」を策定してみたり、様々な取り組みが行われてきた。しかし、それらも双方の自制を実現するに十分な制度だったとは言えな い。「恋に恋する男女」に自制を求めるがごとく、「必死になって就職先を探す大学生」と「早い段階で新卒を確保したい企業」の活動を制限するには至らな かったと言わざるを得ない。
2013年の春、安倍首相が『能力を伸ばす機会を失うのは看過できない』と経済団体を呼びつけ、採用選考時期 の「更なる後ろ倒し」を要請した。平たく言えば「【企業説明会】は、3年生の終わりの春休み(3月)以降にしなさい」と言う主旨だ。経済団体の『新しい倫 理憲章』が近く制定され、現行の「3年生の冬休み(12月)」より3か月遅い「3年生の春休み(3月)」と定められるだろう。
※ 参考)
- 日本経済新聞: 経団連、就活の倫理憲章を「指針」に変更へ (2013-07-03)
- livedoor NEWS: 大学新卒の就活時期後ろ倒し、学生と企業への影響は?学業阻害、採用実数減の懸念も (2013-06-25)
紳士協定を(形式的に)順守せざるを得ない企業は、よりスムーズな「採用選考業務フロー」に改める必要がある。
[採用選考ワークフロー]
[採用選考ワークフロー:「1.書類合否判断/一次面接日決定」画面]
新しいルール(新しい紳士協定?)に従えば、、、
12月【会社説明】、4月【採用選考】、10月【正式内定】が
3月【会社説明】、8月【採用選考】、10月【正式内定】と言うスケジュールになる、、、と思われる。
上記のワークフロー定義は、その中の「採用選考プロセス」の例だ。
学生が「エントリシートPDF」をメールに添付して応募する所から始まる。その後、書類選考結果が入力され、面接後の合否結果が入力される。全てがオンライ ン化されているため「転記ミス」は発生しない。結果通知まで非常にスムーズに処理される。応募者への合否通知メールも自動化され「誤送」の心配もない。
なお、各データ項目の閲覧権限は「公正な面接」や「個人情報管理の視点」で、熟慮の上で設定する必要があるだろう。ちなみに「インターンシップ等で得た個人情報は採用選考に利用してはならない」と言うルールもある。色々と注意が必要だ。。。
PS: 新しいルールの下で実施される最初の【企業説明会】は、2015年の3月になりそうだ。となると、おそらく、2014年には「【企業説明会】ではアリマセ ン」と銘打った『インターンシップ』や『キャリア支援企画』とイベントが実施されるのだろう。ハタマタ、新興企業や外資系企業(経済団体傘下に居ない企業 達)側も、それらのイベント合わせた対策を練ってくるだろう。(どこか不毛感…)。ま、いずれにせよ2013年は、インターン制度等を含め、「新卒採用の 業務プロセス」を全体的に見直すに良いタイミングだ。
[ダウンロード]
- 業務テンプレート:採用選考ワークフロー
- 閲覧権限があっても人事考課シートは閲覧できない様に! (2012-12-10)
- 人事採用フローの「結果通知メール」は迅速に! (2011-04-26)
- 事務ミスが絶対に発生しない人事採用フローを! (2010-12-04)
0 件のコメント :
コメントを投稿