1億円の基幹システムもクラウド型ワークフローで動かせてしまう時代

2013年4月8日
前回のワークフロー雛形(※)は非常にシンプルだった。
その反動で、今回のワークフロー雛形は非常に複雑だ。
ワークフローで「提案書の書き方」を標準化できるか?

クラウド型ワークフローの『Questetra BPM Suite』は、もちろん「ワークフローシステム」と呼ばれる製品種類にも分類できる。しかし、一方で「業務プロセス管理システム」(BPMS)と呼ばれる製品種類でもある。

「業務プロセス管理システム」(BPMS)とは、「業務プロセス管理活動」(BPM活動)(業務フローを改善し続ける経営管理概念)を支援するツールだ。業務プロセスを Drag&Drop で描画すれば自動的に業務システムが出来上がる、と言う所に特徴がある。現場管理職や一般従業員(システム利用者)自身が、業務プロセスを改良できるところが画期的だ。「魔法のツール」と言っても良い。

以下の業務プロセス図は、いわゆる「基幹業務プロセス」を表現している。
営業担当による「受注の入力」に始まり、管理部の「入金確認」に終わる一連の作業手順が表現されている。こんな業務プロセスも BPMS を使えば、一瞬でシステム化できてしまう。本当にスゴイ時代になったものだ。

もっとも、「受注」から「サービス提供」を経て、「請求」や「入金確認」を行うと一言で言っても、業種業態・会社規模・会社文化によって多種多様だ。また事業環境の変化にあわせて、あるべき業務プロセスも変化し続ける。これからの時代、『良いシステムを創る事』が重要なのではなく、『システムを変更し続ける事』が重要なのだ。

<特徴>
  • 各処理画面には簡単な業務マニュアルが書かれている
  • 重要作業工程ではメールによるアラートも届く
  • 明細入力中の合計値計算は自動で補完される
  • 業務データが挿入された請求書PDFが自動的に生成される
  • 翌月も同種の請求書が発行される場合には次回の請求プロセスが予約される
  • 見積プロセスから見積書データが自動的に引き継がれる
  • オンライン販売のデータが自動的に取り込まれる

[受注→作業→請求書発行]

[受注→作業→請求書発行:「1c.各種新規受注の入力」画面]


<自動生成された請求書PDFの画像>


ところで、、、
もし仮に、この基幹システムを「カスタムメイドの Web システム」として発注したとしたら幾らかかるだろう?
SIer各社は様々な見積を出すと思う。生々しい話になるが、アプリケーションだけで1000万円から2000万円と言ったところか? 特に「PDF の自動生成」や「次月業務の予約」がメンドウだ。また「オンライン販売(PayPal連携)」は保守費に響くだろう。2000万円のアプリケーションなら、翌年から200~300万円の保守費が必要になりそうだ。
さらに「運用後に任意のデータ型の任意のデータ項目を追加できるようにして欲しい」と言ったヤヤコシイ機能(?!)を必須とすれば、見積金額が一気に跳ね上がるだろう。データベースなどのミドルウェアやハードも考慮すれば、5000万円から1億円と言ったところか?

また金額はさておいても、「開発プロジェクト」は短くて半年、長ければ1年かかってしまう。

そんな高価な『基幹システム』も、業務プロセス雛形をダウンロードしてインポートすれば、10分で完成してしまう。何とも恐ろしい世の中になったものだ。実際問題、SI 業界の「未来」は BPMS にこそある。。。
(以下でダウンロードできるプロセス雛形は Questetra BPM Suite 専用)

ちなみに、この雛形テンプレートについて隅々解説をすれば丸1日かかる。
つまり、本当に活用しようとすれば、70近くあるデータ項目について、その業務用途を説明する必要がある。
しかし、この業務プロセス図を印刷して眺めていれば、基幹業務の概要は分かってくる。
仮にマニュアルがなくても、仮に国際標準記法 BPMN のルールを知らなくても、基幹業務の流れが「分かってくる」のだ。そう、これこそが、業務プロセス図のスゴイところだ。

(ちなみにコレ、クエステトラ社の「SaaSライセンス発行業務」そのものと言うウワサ)


[ダウンロード]
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