何気ない一言ではあるが、意外と幅広い意味で使われている様だ。
例えば日本政府でも、様々なケースを想定し、「分任官制度」や「代理官制度」「代行機関制度」などの内部委任制度が整備されている。
- A. 往訪外出など短期不在の際にのみ、臨機応変に次席職位者が代行処理を行える
- B. 往訪外出など短期不在の際にのみ、特定業務の特定処理を委ねる
- C. 入院旅行など長期不在の際にのみ、あらゆる業務の全権を委ねる
- D. 常に一部特定の業務について、その処理権限を委ねる
一般企業においても、忙しい営業部長がワークフローシステムにログインできず、なかなか決裁できない事態を想定し、決裁権限の委譲ルールを整備すべき場合がある。
以下の稟議フローは、上記Aのパターンである「代理官」による決裁フローの一例だ。
本官(営業部長)の決裁タスク『2.決裁』が3時間放置された際には、複数人の代理官(副部長や部長代理など)にも決裁権限が委譲される仕組みだ。
[3時間で決裁権限が委譲される決裁フロー]
このワークフロー定義では、タスク『2.決裁』が3時間放置で異常終了し、決裁者が未入力のままだと、タスク『2x.決裁』に流れる。複数人の代理官は、誰かがその仕事を引き受けて処理する事になる。
「見積書は半日以内に提出する」と言った機動力を重視する会社では有用な仕組みだ。
なお、本官(営業部長)が、3時間を少し過ぎたタイミングでオンラインに復帰し、決裁できる状態になるかも知れない。「代理決裁者」のグループには、本官(営業部長)自身も入れておくのが良い。
※ 決裁者:所属組織のリーダ、 代理決裁者:所属組織の「部長代理ロール」を持つ者
PS: 「代理処理」が稀にしか発生しないのであれば、コントロール権限者に口頭で依頼し、決裁タスクの強制割当を行ってもらうのが良い。
[3時間で決裁権限が委譲される決裁フロー: 「1.申請」画面]
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