2016年版の「基本業務パック」を考える。

今回はシリーズ第2弾、シンプルな「物品購入依頼」を紹介する。


この調達フローは、「買うべき/買ってほしい」と思ったモノを、気楽に申請できるワークフローだ。
つまり「コピー用紙」「飲料水」「洗剤」といった消耗品から、「机」「掃除機」「パソコン」といった備品まで、、、社員であれば何でも申請できる。ただし、実際に購入されるか否かについては調達部門に委ねられる。特に、必要性や緊急性が判断しづらいものについては、「購入判断保留中」のステータスが長く続くことになる。

なお「10万円を超える申請」については、「事前に『稟議フロー』にて決裁承認されていること」が購買条件となる。

[物品購入依頼]

2016年版の「基本業務パック」を考える。

今回はシリーズ第1弾、シンプルな「稟議フロー」を紹介する。


何ということはない、基本的には、
  1. 社員が稟議書を「申請」し、
  2. 申請者の上司が「承認」する。
それだけの業務フローだ。


この業務フローは、オンラインのワークフロー・システムに「慣れる」には、ちょうど良いテンプレートだ。入力フォームにある「注記」(入力ヒント)をアレンジする程度で十分だ。それでいて長く使える可能性も高い。。
  • 紙の稟議書を止めようと考えている方、
  • MS-Excel や Google Spreadsheet での稟議書管理に限界を感じている方
は、無料のワークフロー基盤『Questetra BPM Suite』にインポートし、まずは小規模チーム内で試運転してみてほしい。

[稟議フロー]

前回は『法人番号システム』(Web-API 機能)との連携事例を公開した。

◇2015-12-07: 顧客マスタを「法人番号システム Web-API」でクリーニング

この業務プロセスは、「取引先の商号が変更されていないか」を、毎週自動チェックする仕組みだ。日曜日の朝6時に自動的に開始される。人間は、「顧客マスター」(XML)に修正すべき点が発生したことを、自然と検知できる。

ただ「全ての取引先が法人番号を持っている」と言う前提に立っている。つまり、全ての取引先について、1件1件「Web-API 機能」に問い合わせているのだ。現実には『法人番号』を持たない取引先(個人事業主や海外企業など)も存在する。


以下の業務プロセス定義では、「顧客マスター」にダミー番号「9999999999999」(13桁の9)の存在を許容する。

すなわち、海外顧客など法人番号を持たない取引先は「13桁の9」を登録するというルールだ。また『Web-API 機能』へのリクエストも、10件ずつ行う仕組みになっている。


[取引先マスタ登録商号の自動チェック2]

『会社名(商号)が変わります』
『グループ再編で取引会社が変わります』

取引先から「社名変更の通知ハガキ」が届くことは多い。しかし、この手のハガキだけを頼りに「取引先マスタ」のメンテナンスを行う、、、と言うのは、実に心もとない。

2015年12月1日、日本政府は『法人番号システム』の『Web-API 機能』を稼働させた。

もし、アプリケーション側が「取引先の法人番号」(13桁数字)を把握していれば、取引先の商号や所在地等の登記情報をいつでも参照できる。加えて「商号変更」「吸収合併」「会社解散」などの変化情報(処理区分)についても検知できるようになったのだ。


以下のワークフロー定義は、この『Web-API 機能』を活用し「商号変更」を自動検知する仕組みだ。

ここでは、ワークフロー基盤に「取引先マスタ」(Business-Connection.xml)が存在していることを前提にしている。つまり、「取引先マスタ」に登録されている商号が登記情報と同一であるかを確認している。毎週日曜日の朝に自動実行される設定だ。

[取引先マスタ登録商号の自動チェック]

日本人は「生命保険」がスキだ。

人口1億人程度にもかかわらず、毎年40~50兆円のお金が保険金として収められる。1人当たり年間40万円も支払う計算だ。(ちなみに、パチンコにも25兆円ほど…)
  • 専業主婦が多く(共働きが少なく)サラリーマン死亡時の家族リスクが大きい
  • 保険会社も、企業の大株主やビルの建設といった社会貢献している
  • そもそも、国民性として貯蓄志向が強い

理由は色々とあるだろうが、
  • 所得税と個人住民税が減額される(年間24万円まで)
という税制優遇制度の存在によるところも大きい。


つまり日本では「多くの国民が保険に入るべき」という思想(?)のもとに、

「保険の加入にはキャッシュバック特典付けるよ。
年間24万円分までだけど、最大で約3.2万円(※)も戻ってくるよ!!」

という制度になっているのだ。(※ 所得税率20%・個人住民税10%の人の場合)
  • 『最大12万円控除×税率』の所得税還付
  • 『最大8.4万円控除×税率』の住民税減額
事実「控除の上限額」にあわせて、保険に加入するケースは少なくない。


ただ、この特典を受けるためには毎年末の申請が必要だ。2枚提出する年末調整書類のうち「保険料控除」と書かれた方だ。
  • A. 「平成27年度分 給与所得者の保険料控除申請書 兼 給与所得者の配偶者特別控除申請書」
  • B. 「平成28年度分 給与所得者の扶養控除等(異動)申告書」

以下のワークフローは、この「申請書 PDF」が自動的に生成される仕組みとなっている。一度頑張れば、来年以降はデータコピー(再利用開始)によって非常にラクになる。


[年末調整:保険料控除の申請]

  • A. 「平成27年度分 給与所得者の保険料控除申請書 兼 給与所得者の配偶者特別控除申請書」
  • B. 「平成28年度分 給与所得者の扶養控除等(異動)申告書」

日本企業における「年末の風物詩」、、、いわゆる『年末調整』というヤツだ。 「天引きされた額」と「支払うべき所得税」の差分を精算してもらうことを目的に、「家族等の扶養状況」や「保険の加入状況」などを申請するのだ。日本全国5000万人の給与所得者が、紙の書類に記入し、押印をした上で、会社に提出する。

ちなみに、日本では、所得税や地方税を徴税する業務は、企業が肩代わりするルールだ。(所得税法>源泉徴収)

つまるところ、これらの書類が税務署や国税庁に郵送されるようなことはない。企業にしてみれば「正しい情報」が集まりさえすれば良く「紙での提出」というルール自体はどうでも良いのだが、法令に従って7年間の保管義務に従っている。もちろん「紙・プリンタ・転記の手間・郵送の手間…、あらゆる資源を無駄遣いしている」と感じている企業は少なくない。。。(ブツブツ)(ぶっちゃけシャチハタであろうが、芋版であろうが、ナンデも良い)

さて、、、これらの書類のうち B 書類のフォーマットが今年から変わる。

一見すればわかるように「マイナンバー」が追加されるのだ。賢明な読者諸氏ならお気づきの事とは思うが、、、この紙が『個人情報』から『特定個人情報』に格上げされてしまうのだ。。。(よし、頑丈な棚を買うか??)


[年末調整:扶養控除の申請]

「内部工数が見えない…」

企業活動において「作業コストの可視化」は重要なテーマだ。しかも、今日に至っては、情報処理技術・通信技術の進化によって多種多様な表現手法が可能なハズだ。
  • 移動経路が分かる「GPS ロガー」(移動マップ)
  • 熱分布が分かる「サーモグラフィー」(赤外線熱画像)
  • 予算履歴を把握できる「EVM グラフ」(完成度推移グラフ)
※ GPS: Global Positioning System, EVM: Earned Value Management

そもそも『可視化』とは「直視するだけでは認識しづらい情報」を、画像やグラフなどによって認識しやすくする取り組みだ。企業活動(業務プロセス)の可視化に限っても、すでに様々な図表が活躍している。
  • 作業工程の順序が分かる「BPMN フロー図」
  • 各工程での滞留状況が分かる「ヒートマップ」
  • 個人やチームでの「マイタスク処理数の推移グラフ」
  • フロー全体や一部工程における「BAM 平均所要時間の推移グラフ」
※ BPMN: Business Process Model and Notation, BAM: Business Activity Monitoring

「うーむ、何とかして可視化したい…」。


ただ一方で、、、「内部工数」をテーマにする場合には、それらの要素データとなる「実稼働時間」の情報をどのように収集するかが、大きな課題と言える。

[汎用的な作業依頼フロー]