第544話:Google Group 連携で、ラクラクML管理(2)

2017年7月18日

※この記事には「改善編」があります

メーリングリストの管理

前回記事では、ワークフローの流れの中で、「メルマガ購読希望者」(のメールアドレス)が自動的に『Google Group』に追加される業務プロセス定義を紹介しました。(資料請求に対応する業務)

これは、1つのメールアドレスが「1つのメーリングリスト」に自動追加される仕組みです。

しかし、社内で運用されているメーリングリストを見渡せば、(いわゆる『チャットツール』の普及によって減少傾向にあるとは言うものの…)、「方針の通達」「部署内限定にしたい情報の共有」「システムアラートの受信」など、様々な業務において、様々な社内メーリングリストが日常活用されていることでしょう。

メーリングリスト管理の観点においては、「複数のメーリングリスト」に一括追加したいケースの方が、むしろ多いのかも知れません。

複数の Google Group に一括登録

以下の業務プロセス定義は「アカウント申請フロー」です。

社内からの『アカウント申請』があれば、「アカウント新規発行」や「LDAPの設定変更」など、情報システム部は必要なシステム設定を行います。

特筆すべきは「複数のメーリングリスト」への追加削除工程が自動化されている点です。(工程の無人化)

すなわち、案件が[Groupメンバ追加]や[Groupメンバ削除]の工程に到達すれば、ワークフローシステムから追加・削除のリクエスト(OAuth2)が送信されます。つまり、「メーリングリストへの追加削除」という作業について情報システム部の担当者は『メンバ追加されるGoogleGroup』(Checkbox)や『メンバ削除されるGoogleGroup』(Checkbox)が正しく選択されていることを確認するだけで良く、『G Suite』の管理画面にアクセスして Group 設定を一つ一つ編集する必要はありません。(Admin SDK Directory API v1)

[アカウント発行およびML登録]


自動工程とタイマー設定の相性

さらに注目すべき点は、その「追加時刻」や「削除時刻」についてもワークフローシステムで制御されている点です。

例えばイチローさんが『営業部』から『カスタマーサービス部』へ異動するケースであれば、『ichiro@example.com』というメールアドレスを、『sales@example.com』からメンバ削除し『cs@example.com』にメンバ追加する必要があります。

もし、その「削除」と「追加」を、ともに異動日(たとえば4月1日)に同時実行してしまいたいなら「メンバ追加される時刻」と「メンバ削除される時刻」をどちらも「4月1日の6:00」にセットすれば良いでしょう。もし引き継ぎ上の不都合があるなら「メンバ追加」は4月1日に、「メンバ削除」は4月30日にセットすれば良いと言えます。

工程の無人化によるメリット

たしかに「Google Group への追加・削除」といった処理自体は、非常に小さな作業です。

しかし、その作業を「ヒューマン工程」ではなく「サービス工程」(自動工程)として業務プロセス定義を設計しておくことにはとても大きな意味があると言えるでしょう。

すなわち、第一義的には「登録ミスの発生」を最小化することができます。さらには「作業のし忘れ」を未然に防ぐことができるようになるでしょう。そして、(タイマーを上手に業務プロセスに組み込んでいけば)、「二度手間」を無くす事をも実現することができます。

※ [Groupメンバ追加]や[Groupメンバ削除]は標準のサービス工程ではなく、あらかじめは定義ファイル(Addon-XML)でアドオンする必要があるサービス工程です。

[アカウント発行およびML登録:「1.アカウント申請」画面]

<★モデリング動画8倍速★>


<データ項目一覧画面>


[雛形ダウンロード (無料)]
<類似プロセス>
≪関連記事≫

[英文記事 (English Entry) ]

0 件のコメント :

コメントを投稿