得意先の「優先度」を変える。これも良くある話だ。
以下は「取引先マスター」を一括してメンテナンスする業務フローだ。営業事務チームによって、定例の「月次見直し」と、随時任意の「臨時見直し」が行われる。
この特別なワークフローで「取引先マスター」を更新すると、ワークフロー基盤上の多くワークフローで表示される『顧客の一覧』(選択肢プルダウン・コンボボックスのリストなど)を一斉に切り替えることができる。言い換えれば、「見積書承認フロー」「請求プロセス」「修理依頼対応プロセス」など、それぞれの業務プロセスを設計運用している各プロセスオーナーは、『顧客の一覧』のデータについて、メンテナンスする必要がない。
※ 取引先マスターへの「個別追加」については前回記事を参考されたい
[取引先マスターのメンテナンス業務]
この毎月のルーティーン業務には、顧客優良度(10段階)の判定(デシル分析)が組み込まれている。
つまるところ、毎月いくつかの取引先は、その分類コード部分が更新されるのだ。結果として、顧客が関係する業務記録において「最新の顧客優良度」を紐づけることが可能になる。
- 「取締役会開催業務」における資料作成
- 「見積提出業務」における提出状況分析
- 「キャンペーン計画業務」における企画立案など
ちなみに、デシル分析とはそもそも、購買金額に応じて全顧客を10のグループに分け、その上でマーケティング戦略を考える経営管理手法だ。しかしマーケティング以外の業務においても、10グループに分けて考察する分析は有用といえる。たとえば「製品要望への対応方針」といった議論においても、優良度デシルが下がってしまっているユーザに絞って「製品要望」を分析することで、より深みのある議論が可能になる。
(もっとも、、、伝統的には売上が大きい順に「デシル1」から「デシル10」と命名するケースが多いが、ここではコード番号の都合で売上が小さい順に「0」から「9」を割り当てている)
どうでも良い話だが、「液体の量」や「モノの長さ」を表現する時、日本では「デシ・メートル」と「センチ・リットル」は全く使われない。小学校の教科書でも出てこない。(日本人には「ミリ・リットル」と「センチ・メートル」で説明してあげてクダサイ)
- 10分の1/deci: デシ・リットル/dL、(デシ・メートル/dm)
- 100分の1/centi:(センチ・リットル/cL)、センチ・メートル/cm
- 1000分の1/milli: ミリ・リットル/mL、ミリ・メートル/mm
▼[マスターの取得]のサンプルコード(サーバサイド)
- 入力:[共通ファイル]に登録されている XML ファイル
- 出力:テーブル型データに出力、文字列型データに TSV テキストを出力
//// == ワークフローデータの参照 / Retrieving == // M319 Options-XML: 複数の業務プロセス定義から参照される選択肢XML optionsList = itemDao.findAll("Business-Connections.xml", true); // return "List<ItemView>" //// == 演算 / Calculating == optionsNum = optionsList.size(); var tmpTable = new com.questetra.bpms.core.model.formdata.ListArray(); // テーブル型データ for (i=0; i < optionsNum; i++){ var tmpRow = new com.questetra.bpms.core.model.formdata.ListArray.ListRow(); // 追加行 tmpRow.addCol( optionsList.get(i).getValue().substr(0, 6) ); tmpRow.addCol( optionsList.get(i).getValue().substr(7, 13) ); // index=7 から13文字 tmpRow.addCol( optionsList.get(i).getValue().substr(21) ); // index=21 以降 tmpRow.addCol( optionsList.get(i).getDisplay() ); tmpTable.addRow( tmpRow ); // 行追加 } var tsvtext = ""; // 複数行文字列データ for (i=0; i < optionsNum; i++){ tsvtext += optionsList.get(i).getValue().substr(0, 6) + "\t"; tsvtext += optionsList.get(i).getValue().substr(7, 13) + "\t"; tsvtext += optionsList.get(i).getValue().substr(21) + "\t"; tsvtext += optionsList.get(i).getDisplay() + "\n"; } //// == ワークフローデータへの代入 / Updating == retVal.put("1", tmpTable ); retVal.put("2", tsvtext );
▼[Listの生成]のサンプルコード(サーバサイド)
- 入力:テーブル型データに記入されている内容
- 出力:2つの文字列型データにテキスト出力
//// == ワークフローデータの参照 / Retrieving == // mytable: com.questetra.bpms.core.model.formdata.ListArray var mytable = data.get("1"); // テーブル型データを取得 //// == 演算 / Calculating == //{取引先分類6文字}#{法人番号}#{法人URL} および {法人商号} var i=0; var n = mytable.size(); var value_id_list = ""; var display_label_list = ""; for (i=0; i < n; i++){ value_id_list += mytable.get(i, 0) + "#"; value_id_list += mytable.get(i, 1) + "#"; value_id_list += mytable.get(i, 2) + "\n"; display_label_list += mytable.get(i, 3) + "\n"; } //// == ワークフローデータへの代入 / Updating == retVal.put("5", value_id_list); retVal.put("6", display_label_list);
▼[TSVの取り込み]のサンプルコード(サーバサイド)
- 入力:複数行文字列型のデータ(1行につき4項目が「タブ」で区切られている)
- 出力:テーブル型データを更新
- ※ MS-Excel や Google-Spreadsheet 等からコピーペーストで取り込める
//// == ワークフローデータの参照 / Retrieving == var tsvtext = data.get("2"); // TSV のテキストデータを取得 //// == 演算 / Calculating == var tsvtextObj = new String(tsvtext); var lineArray = tsvtextObj.split("\n"); // 改行毎に分割し string[] 配列に格納 var tmpTable = new com.questetra.bpms.core.model.formdata.ListArray(); // テーブル型データ for (var i=0; i < lineArray.length; i++){ var tmpRow = new com.questetra.bpms.core.model.formdata.ListArray.ListRow(); // 追加行(横列) var lineObj = new String(lineArray[i]); var cellstrArray = lineObj.split("\t"); // tab 毎に分割し格納 tmpRow.addCol( cellstrArray[0] ); tmpRow.addCol( cellstrArray[1] ); tmpRow.addCol( cellstrArray[2] ); tmpRow.addCol( cellstrArray[3] ); tmpTable.addRow( tmpRow ); // 行追加 } //// == ワークフローデータへの代入 / Updating == retVal.put("1", tmpTable );
[取引先マスターのメンテナンス業務:「1.一括修正」画面]
<データ項目一覧画面>
[雛形ダウンロード (無料)]
- 業務テンプレート:取引先マスターのメンテナンス業務
- 法人番号を使った取引先マスターの管理(追加更新編) (2015-09-14)
- 法人番号を使った取引先マスターの管理 (2015-09-07)
- 取引先フォームを全て「選択入力」にするためのマスタ管理 (2014-06-16)
- 取引先名をユラギ無く入力する技 (2014-06-02)
- 社会全体で共有すべき『選択肢XML』(都道府県コード/法人ID) (2014-06-09)
- M319 プロセスモデリング環境: 複数の業務プロセス定義から参照される選択肢XMLを登録する (使い方)
- M230 自動工程: 業務データの複雑なデータ加工が自動実行されるように設定する(ECMAスクリプト) (使い方)
- M217 自動開始: 決められた日時に先頭処理が自動的に開始されるように設定する (使い方)
[英文記事(English Entry)]
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