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言うまでもないが、もし『プロセス図』があれば「ルール全体を理解させる/する際のコスト」を大きく下げることができるだろう。前回紹介したプロセス図「法律案の審議プロセス」も、日本の立法ルールを理解するには非常に有用だ。 (BPMN: Business Process Model and Notation)
以下に紹介するプロセス図は「民事訴訟の裁判プロセス」だ。
日本における「司法ルール」が描かれており、「三審制」や「簡易裁判所の位置づけ」を理解するに有効な図と言える。例えば Web サイト「裁判手続きのご案内」にこの図を貼り付ければ、サイト訪問者の理解に資することは間違いない。
※ http://www.courts.go.jp/saiban/syurui_minzi/index.html
ちなみに、以下の業務プロセス図が、「民事訴訟」のうち「通常訴訟」(個人の間の法的な紛争)に限定して記述されている点に注意されたい。(刑事訴訟・行政訴訟・特許訴訟・家事事件・少年事件などは含まれない)
[民事裁判フロー]
- 「三審制とは、まさにワークフローだなぁ」
- 「ほー、高等裁判所が第三審になることもあるんだ」
- 「なるほど、提出した『訴状』は口頭弁論の前に審査されるのね」
- 「へぇー、良く分からないケド『特別上告』というルールもあるのかぁ」
もっとも、メザトイ方なら「飛越上告」(とびこしじょうこく)という制度が記述されていない事に気づくかもしれない。しかし、それとてこのワークフロー定義で対応できていないとも言えない。第二審の記録を「双方合意のもと通過」と考えば良い。(「事実認定」に争いがなく「法律審」を希望するケース)
なお、日本における民事訴訟の件数は「簡易裁判所」と「地方裁判所」の合計で60万件にのぼる。これだけの流量があるなら、是非「クラウド型ワークフロー」を試していただきたいものだ。(「過払い金返還バブル」があった頃はもう少し多かったらしい)
ちなみに、(この件数は「世界の訴訟発生率」と比べると圧倒的に少ないそうだが、それでも)、最高裁判所まで持ち込まれるケースが年間6000件程度発生している。つまり、最高裁は民事訴訟だけで毎日30件程度を裁かねばならない計算になる。たしか日本の最高裁裁判官は15人(3チーム)しか居なかったハズだ。却下/棄却が多いとはいえ、良く回っているものだと思う。
[民事裁判フロー:「1.訴えの提起」画面]
<データ項目一覧画面>
[雛形ダウンロード (無料)]
- 業務テンプレート:民事裁判フロー
- 稟議書ワークフロー、「代理決裁」の書き方 (2013-02-12)
- 国会の「法案審議プロセス」を業務フロー図で描く! (2015-08-03)
- 国会の「法案審議プロセス」を業務フロー図で描く!(その2) (2015-08-10)
- M202 業務の流れ: 処理フローを定義し、各工程の締切時刻を設定する (使い方)
- M203 業務の流れ: 処理フロー途中に、同時並行処理、単一選択分岐、複数選択分岐を設定する (使い方)
- M204 業務の流れ: 処理フロー途中に、ループ構造を設定する (使い方)
[英文記事(English Entry)]
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