不正会計の防止、基本は「自動記録」に尽きる

2015年7月27日
「リーマンショック」を彷彿とさせる。すでに「東芝ショック」と言っても良い。

東芝と言えば、なんといっても『サザエさん』だ。小学生以上の日本人であれば一人として知らない人は居ない国民的アニメだ。日本の子供たちは、あの家族をみて育つ。。。東芝は、もう45年以上も『サザエさん』のメインスポンサーをしている。(そして、東芝日曜劇場『Beautiful Life - ふたりでいた日々』は人類史上最高の恋愛ドラマだ)

そんな東芝に、大規模な不正会計処理が発覚したのだ。

過日(7月21日)の記者会見を見て、組織的かつ悪質な粉飾決算と感じた人は少なくない。委員会設置会社(指名委員会等設置会社)という組織機構において「監査委員会」は何を監査してきたのか、「会計監査人」(監査法人)は何を監査してきたのか、、、世界中の投資家から疑問に思われても仕方がない。「カネボウ」や「オリンパス」の教訓は何も生かされていない。この際、グループ全体を解体し、140年の歴史に幕を下ろすべきだ。日本の家電分野や重工業分野の再編にも促進されるだろう。

「循環取引」や「集計の不正」を防ぐには、業務データを可視化することに尽きる。

業務プロセスが見えないが故に、、、そこに流れる業務データが見えないが故に、、、不正が生じるのだ。例えば部長職以上には、事業部内のリアルタイムの業務データを閲覧できる権限をあたえるべきだ。例えば執行役や取締役には、全社の業務データをリアルタイムに閲覧できる権限をあたえるべきだ。「いつ誰が何をしたのか」が自動的に記録される仕組みにあって、わざわざ「取締役会の資料」を改ざんしようとは思うまい。

[見積/受注/請求等の部内基本フロー]


もちろん、事業内容や組織内の業務分掌は会社によって異なる。

業務プロセスを構成する「業務フロー図」「データ項目」「担当組織」は、各社各部門それぞれにアレンジする必要がある。しかし、「執行と監督の分離」や「計画と実施の分離」といった基本的な考え方を知っていれば、誰にでもアレンジできる。

たしかに「内部統制システムの抜本的な見直し」などと聞けば、タイソウな仕組みを想像してしまうかもしれない。しかし、不正を起こさないための「最初の一歩」にして「最大の一歩」は、自部署の業務が自動記録される仕組みを作ることだ。

※『華麗なる一族』は紙書類でイッパイになるが、『半沢直樹』はデジタル化が進んでいる。(どうでも良い)

[見積/受注/請求等の部内基本フロー:「1.申請する」画面]

<データ項目一覧画面>

[集計プロセスの基本フロー]


[雛形ダウンロード (無料)]
<類似プロセス>
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