結論から言えば『専門技能を部門横断的に発揮すべき仕事』が、それにあたる。事業内容あるいは会社規模によって大きく異なるが、「誤植確認」「原稿翻訳」「商標法違反チェック」「プレゼン資料ブラッシュアップ」などなど様々だ。
以下のワークフロー定義は、「原稿の日英翻訳業務」が多くの部署で発生する会社の「原稿翻訳フロー」だ。他の業務フローから呼び出される事(組み込まれる事)が想定されている点が秀逸だ。しかも翻訳完了後、「元の業務プロセス」に対して英訳済原稿データを自動的に送り返す。古いIT用語で言えば『サブルーチン』と言う仕組みだ。ビジネスプロセス的(BPM的)には『サブプロセスの呼び出し』と言っても良い。
社内の「翻訳センター」とでも言うべきこのチームは専門技能者の集まりだ。「彼らへの入力」と「彼らからの出力」を定義することは全社の業務効率の改善に大いに貢献する(在宅勤務制度のヒントにもなろう)。ちなみに、しばしば「本業に集中すべくこの業務は社外アウトソースしましょう」と言う議論になるが、社内用語・専門用語を熟知している点で、社外へのアウトソースとはクオリティが違う。
[原稿翻訳フロー]
[原稿翻訳フロー:「1.翻訳依頼に回答する」画面]
[データ項目一覧画面]
上記のプロセスモデル「原稿翻訳フロー」は、それを呼び出すプロセスモデルが同じ Questetra ID 上にある事を想定している。
すなわち【依頼元プロセスモデル】は、『案件ID:processInstanceId』(Questetra ID 内でユニーク)、『返信先イベントID:nodeNumber』、『翻訳元原稿』などを翻訳プロセスモデルに渡す。【翻訳プロセスモデル】は完成した『英訳済原稿』を『案件ID:processInstanceId』と『受信イベントID:nodeNumber』を使って、依頼元プロセスモデルに投げ返す仕組みだ。
なお、Questetra v9.7時点での仕様上の都合だが、依頼元の業務プロセスは、データ項目の0番目(data[0])に「英訳済原稿」(複数行テキスト)を、データ項目の1番目(data[1])に「翻訳者コメント」(複数行テキスト)を、格納できる様にしなければならない。つまるところ依頼元の業務プロセス定義は、以下のサンプルを拡張して作れば良い。ただし、呼び出し先の翻訳プロセスモデルの業務ID(processModelInfoId)は、利用環境に合わせて変更する必要があるので、注意して欲しい。
[翻訳依頼元プロセスモデル]
[データ項目一覧画面]
[ダウンロード]
- 業務テンプレート:原稿翻訳フロー、翻訳依頼元プロセスモデル
- 長いワークフロー定義を、分割する方法 (2013-08-26)
- 業務改善のための「業務分析」、まず最初にすべきコト (2013-06-03)
- 「子プロセス」を産む業務フロー定義の書き方 (2011-04-24)
- プロセスモデル接続API: データ受信仕様(HTTP通信) (使い方:リファレンス)
- プロセスモデル接続API: データ送信仕様(HTTP通信) (使い方:リファレンス)
- 外部からの「HTTPリクエスト」でプロセスを起動させる (使い方)
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