問題文には、顧客の依頼によって「旅行に必要な交通機関やホテルの予約」を代行する業務を行う旅行代理店が登場する。以下の「業務フロー"図"」は、この出題業務を BPMN 表記法で記述している。
ちなみに問題文によれば、『旅行代理店B』が業務フローを定めた理由は、「業務の作業手順をこれまでより明確に定める事により、社員の仕事がスムーズに進む様に」とある。スムーズに進まない現実業務の中にあってカイゼンの心を失ったオトナ達に、是非ともチャレンジしてもらいたい。(制限時間20分)
試験問題⇒ http://mainichi.jp/graph/exam/center/2013/johokiso/006.html
[B社の旅行提案作業]
試験問題自体は、(当たり前の話だが)、決して「業務のあるべき姿」や「ビジネスセンス」を問うものではない。多くは『場合の数』を計算させる数学的内容だ。したがって業務の詳細について明確でない部分が多い。上記の BPMN 記法による業務フロー図では、問題文では明らかになっていない内容について、筆者の勝手な妄想で情報追加している。
- 交通機関やホテルの予約が完了したことは、担当者が良しなに顧客に通知している
- 顧客からの入金は、経理が確認してくれる
ところで、問題文の中では『旅行代理店B』は「業務記録システム」を導入し「業務の進行状況を電子的に記録」することになる。
ワークフロー・システムを開発している身からすれば、実に感慨深い。つまり高校生も「会社の業務フロー」を考える時代になったと言う事だ。少なくとも筆者が高校生の折に『業務フロー』だの『システム』だの、そんな言葉は聞いた事すらなかったものだ。ITの進化は高校生にも情報システムの重要性を教育するに至らしめたわけだ。。。
・・・と、ここまで、やや大げさに書いたが、実はほとんどの受験者はこの問題を目にしていない。と言うのも、教科『数学(2)』の時間において、ごく一部の受験者が選択する「情報関係基礎」と言う科目にて出題された問題文だからだ。多くの受験者は「数学II数学B」を選択し、実際にこの「情報関係基礎」の問題を解いた受験者は55万人中1000人も居ない。よって親戚の女子高生に「あの問題できた?(オッチャンが解説したろか的なノリで)」などと声をかけても、会話が弾むことはないので注意して頂きたい。
[B社の旅行提案作業:「1.旅行プランの作成と提案」画面]
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- 業務テンプレート:B社の旅行提案作業
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