業務:年末調整

年末の風物詩「年末調整」。

経理部は、1月から11月にかけて概算で徴収してきた『所得税』を、年末12月に精算するのだ。そのためには全社員について「扶養家族の数」や「保険料の支払い」といった情報が必要になる。

去年までは「社員側が開始させる申請ワークフロー」を使ってきた。

もちろんこのフロー、、、経理側が黙っていて次々申請されるモノではない。11月中旬に「月末までに申請してくださいよーーー」という社内アナウンスを、2度・3度と実施する必要がある。1割くらいの人が「月末まで」を守らないので、12月に入ればスグに督促活動に入る。そうしないと12月中に精算を終わらせられない。(税理士さんにも迷惑がかかる)

もっとも、あの膨大な入力フォームも、昨年の申請を[再利用してプロセスを開始]すれば、年度情報を「+1」するだけで完成するので、(しかも自動計算機能もあるので)、ヤル気になれば一瞬で終わる作業なのだが。。。

うーむ、気分よく年を越したい。。。(本期限の「1月精算」はミス対応のための予備日)

※ ちなみに台紙PDFは、毎年の変更手間を減らす細工がなされている (Questetraアドオン
  • 平成X年分 給与所得者の扶養控除等(異動)申請書(76フォーム)
  • 平成X年分 給与所得者の保険料控除申請書 兼 給与所得者の配偶者特別控除申請書 (157フォーム)

課題:未提出者に対する督促

しかし、、、やはり「社員が開始させるフロー」は「誰が未提出なのか」が分かりにくい。

ただでさえタイトなスケジュールだ。経理部にとっては「未提出者の一覧」こそが重要なのに。。。他の申請と違って、「提出者の一覧」は、どうでもイイ。(優秀な社員の一覧?)

一度、全社員の[マイタスク]に、『年末調整書類の提出』を強制的に流し込むワークフローについても検討してみよう!! そのやり方であれば、「申請が完了していない社員」を簡単に捕捉できるはずだ。

※ どうやら近い将来、会社での年末調整は廃止されるようだし、(日経新聞 2017-10-16:「政府税調、年末調整の手続きを電子化する方針」)、「プロセス改革」の練習にちょうど良い!?! ついでに「再提出/再作成が必要なフロー」も整備したいな。。。

[年末調整書類の提出フロー]


業務:経費の申請と精算

クラウド型ワークフローで「経費申請フロー」のシステム化を実現した!(第559話参照)
多角的な「グルーピング」(クラスタリング分析)の仕組みも導入した!(第560話参照)
経費サマリーが Spreadsheet にリアルタイム追記される仕組みも導入した!(第561話参照)

今では、部長や社長は、暇さえあれば「最新の経費リスト」を眺めているらしい。スマホでも見やすい Google Sheets (Google スプレッドシート)は、管理職者たちを「24時間営業化」させてしまったのかも知れない??

課題:意外と気づかない日付ミス

しかし「解決すべき課題」は、次々と現れる。。。

経費申請に慣れはじめた3か月目くらいから「入力ミス」が目立つようになってきた。過去データの再利用で申請するケースが多くなってきたからだろうか、特に「日付のミス」が目立つ。

課長が確認し、部長が確認し、経理が確認したハズなのに、、、ナンデ日付がズレているんだ??(by 社長)

たしかに『立て替えた日』は非常に重要なデータ項目だ。月次試算表の集計月を決定するデータにもなる。とはいえ課長や部長にしてみれば、他にも沢山のチェック項目があるのだ。。。もし「2017-11-20」が「2016-11-20」になっていても、その間違いに気づかず「承認」してしまう。

一方で社長が眺め見る「経費リスト」はダイジェスト・サマリーだ。「6項目」しかない。だから、日付がズレていたらかなり目立つ。。。(困った!)
  • A. 立て替えた日
  • B. 計上月(YYYY-MM)
  • C. 勘定費目分類
  • D. 精算金額
  • E. 立替人所属組織
  • F. 稟議書ID

[経費精算フロー-入力チェック]

業務:経費の申請と精算


クラウド型ワークフローで「経費申請フロー」のシステム化を実現した!(第559話参照)

しかも「多角的なグルーピング」(クラスタリング分析)を実現するための仕組みも導入した!(第560話参照)

経理チームは、「48時間の滞留で自動的に部長決裁されたものとみなす」というルールが適用された経費申請(案件ステータス115~155)に対して、目を光らせているらしい。

課題:監査法人とのデータ共有

しかし、、、情報量は「多ければ多いほど良い」というモノではない。

ワークフローには、『立替金額』や『計上月』といった基本情報だけでなく『立替申請を行ったヒト・時刻』や『支払を証明する書類』あるいは『プロジェクトの名称』や『取引先企業名』といった関連情報まで、様々なデータが含まれている。たしかに社内の人間であれば、様々なデータから「情報」を抽出することは重要なシゴトと言える。

ただ、例えば、会計監査人にしてみれば「審査過程」や「所要時間」などは無用なデータだ。例えば、社長や会長といった経営トップにしてみれば「誰が多くの経費を使ったか」まで見る時間がない。彼らにとっては「多角的な集計フィルタリング」より、必要なデータが簡潔に一覧されている方が重要なのだ。

う~む、ならば報告用の Spreadsheet を「手作り」するか???(悪夢)

[経費精算フロー-Spreadsheet出力]

業務:経費の申請と精算

クラウド型ワークフローで「経費申請フロー」のシステム化を実現した!(第559話参照)

もともとワークフローシステムには、他にも様々な「業務フロー」が定義されている。なので、立替金の申請だからといって「経費申請のためのシステム」にログインし直す必要はない。

しかも「課長承認」や「部長承認」といった工程での滞留状況が、業務フロー図上に可視化される。申請した社員も、決裁した上司も、取締役達も、、、「どの工程にどんな申請があるのか」を折々に確認するようになった! そして他人のアウトプットについて助言やコメントが付けられるケースも増えてきた! やはり「どこで滞留しているのか?」が分かる事って、ホント大事だ!

課題:リアルタイム集計

しかし、、、「決裁一覧や決裁総額が的確に把握されているか?」については、やや疑問だったりする。。。

つまり、申請の中には「経費申請を取り止める」に至ったものも多数混ざっている。全ての申請を単純集計しただけでは「正確な経費の総額」にならないからだ。。。

う~む、精算業務に特化された『経費精算クラウド』を使った方がイイのだろうか??

[経費精算フロー-案件ステータス]