業務:週次売上報告

各店長には「一週間分の売上」を週次報告してもらっている。

確かに、メールやワークフローを使い、
  1. 一人一人の『店長』が報告し、
  2. 本部の『マネージャ』が確認する
というシンプルな「売上報告プロセス」を回すのも悪くない。しかし各店長は『本部マネージャの顔色』だけを見てシゴトしているような気がする。


たとえば、もっと「他店の動向データに触れる機会」を作っても良いのではなかろうか?

もし『Google Spreadsheets』であれば、全店長が同じドキュメントを編集できる(※50人まで)ワケだし…。 副産物的な話として、『本部マネージャ』の「集計する」という工程が省力化されるハズだ。「入力ミス」についても、他店とデータ比較されることで店長自身が気づくかもしれない。あるいは店長同士で「入力ミス」を指摘し合うかもしれない! (更には店舗間のコミュニケーションも活発になり、生産性向上に…悶々)

課題:新しい SpreadSheet の準備がメンドウ

しかし、そうなると誰かが「報告用の Spreadsheets」を毎週準備する必要がある。

本部の『マネージャ』達には無理だ…。彼らは他人には厳しく、自分にはアマイ。たとえば「経費精算」など、今まで締切日が守られたタメシがない…。う~む「毎週キッチリと、新しいファイルを準備して全店長にアナウンスする」という第一工程がネックだなぁ。

[週次売上報告プロセス]

人事情報の発表方法

「人事異動の情報(配置変更や地位変更)を社内に公表する」という業務はフクザツです。

昇格・降格・採用・退職・休職・部署異動・関係会社出向…と、さまざまなパターンがあり、また個別の事情もそれぞれに異なります。

人事担当者の気持ちとしては、たとえば「信任の厚いベテラン社員が晴れて定年退職される」というケースなら何か月も前から周知しておきたくなるかも知れません。しかし一方で「競合他社に転職する」というケースなら秘密にしておきたいと思うかも知れません。また「家族介護のために休職する」といったケースでも、同僚や関係者に対して(守秘義務違反に配慮し)積極的に事前連絡しようとする人もいれば、黙っていたいと考える人もいるでしょう。

基本的には『既定の解禁ルール』にのっとって、粛々と「人事部内秘の情報」を「社内公知の情報」に切り替えるべきなのでしょう。(人事通達)

業務上の課題

公表方法として「社内掲示」という手法がとられている会社は少なくありません。

しかし、紙に印刷して「掲示板」や「壁」に張り出すという手法では、外出が多い人、長期休暇中の人、あるいはリモートワーカーにとっては見る機会が非常に少ないものになってしまいます。他方、人事部門としても「決められたタイミングで掲示作業を行う」や「決められたタイミングで掲示を終了させる」といった業務は、意外と大きな負担となります。

また「朝礼での口頭発表」という手法がとられている会社もあります。

しかし、これもまた長期休暇中の人やリモートワーカーは、朝礼出席者と同じだけの情報量を得ることは難しいと言わざるを得ません。さらに、口頭であるが故に「異動の日付」や「異動部署」などが正確に伝わらないリスクもあります。

[人事異動情報の公表]

アナリティクスいわく「○×工務店さんが困ってマス!?」

前々回記事前回記事では、「先週のWebアクセス動向」が社内通知される(ほぼ無人の)ワークフローを紹介しました。

この業務プロセスが運用されれば、社員は毎週月曜日の朝、「Google Analytics Reporting API」を通じて得られた最新情報について、メールで確認できるようになります。その結果、日々の「サポート業務」や「セールス業務」は、より効率良いものになるでしょう。

ただ、もう少し欲を言えば、「Analytics に無い情報」も併記しておいてもらいたいものです。つまり、
  • 先週火曜日、プレスリリースを配信した
  • 先週木曜日、ユーザ向けセミナーを実施した(○×工務店さんも居た!)
もしこういった Analytics に無い情報も併記されていれば、「流入の多いリンク元」や「特定の顧客が調べているページ」といった動向情報について、もっと深い理解・洞察が可能となるかも知れません。

カレンダー情報も API 取得

以下の業務プロセス定義は、社内カレンダー『広報予定およおび出展予定』(Google Calendar)に書き込まれているイベント(先週分)が、通知メールの文頭に付加される仕組みです。

これにより、通知メールを受ける社員達は、「Webアクセスに影響を及ぼしたかもしれない関連情報」についても、同時に確認することが可能となります。

[自社サイト運用状況報告プロセス3]

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前回記事では、『Google Analytics Reporting API』との自動通信によって「週次レポート」が自動的に生成される方法を紹介しました。

ポイントは、
  • ディメンジョン: ga:hostname, ga:pagePath, ga:pageTitle
  • メトリックス(指標): ga:pageviews, ga:sessions
というルールで集計データを自動取得する自動工程(サービス工程Addon)です。

この工程では「沢山アクセスを得たWebページのリスト」が複数行テキストとしてまとめられます。もし「フィルタ」に『ga:pagePath=~/blog/』の様な設定をすれば「blog フォルダ以下のWebページ」を対象としたランキングも自動的に取得することが可能です。

これらの文章が挿入された通知メールは、マーケティング・チームにとって非常に有用な情報となるでしょう。

他にも数万パターンの集計方法

しかし Google Analytics のデータは、もっと他の角度からも集計したい所です。

前回例では、上述の「3つのディメンジョン」と「2つのメトリックス」でランキング集計されましたが、Google Analytics には他にも約260のディメンジョンと約230のメトリックスが存在しています。つまり、組み合わせを変えることによって、多種多様な集計が可能となります。

たとえば、サイトコンテンツの視点(『行動(BEHAVIOR)』)だけでなく、『ユーザー(AUDIENCE)』や『集客(ACQUISITION)』の視点で集計すれば、「どんな人がアクセスしているのか?」や「どんなサイトから誘導されてきたのか?」といった情報も抽出できるハズです。

参考: ディメンジョン名とメトリックス名

[自社サイト運用状況報告プロセス2]