情報システムの高度化が進む今日、ワークフローシステム自身に、
  • 消費税額の「自動計算」
  • 請求書PDFの「自動生成」
といった処理をさせる事も、珍しい話ではなくなった。

途中工程が『自動化』される事によって、ミスや手戻りを大幅に減らすことができる。そして処理全体の所要時間を短縮させることにもつながる。

しかし一方で、様々な工程を『自動化』しすぎると、いわゆる「ブラックボックス化の弊害」として、仕組みそのものが理解できなくなったり、延いてはトラブルが起きた際に対応できなくなったりしてしまう。
  • 通信ネットワークを使った「自動取得」
  • 通信ネットワークを使った「自動保存」
  • if文が沢山書かれた「スクリプト工程」
  • 小数計算のある「スクリプト工程」
というような「エラー発生率」が無視できない自動工程を含むなら、ナオサラだ。(実は「クラウド活用時代」の大きなテーマなのかも知れない)

[請求書発行フロー-チェック]

「日割り請求書」を自動化したい。

家賃、水道料金、クラウドサービス。。。どんな分野であっても「請求書発行プロセス」は、非常に重要な業務だ。ミスは許されない。与信調査や住所入力は人間が行うにしても、「日割り計算」の部分はコンピュータに任せたい。
  • 確かに、コンピュータは機械だ。
  • およそ、ミスは無い。
  • そして、速い。
ただ一方で、、、「3分の1」を3倍させたら「0.999」にしかならない、という極めてオバカサンな一面も併せ持つ。電卓であれ、スパコンであれ、あまり大差ない。(あぁ、J言語ユーザさん等からの反論が聞こえる…)


以下のワークフローは、「月額利用料 10,000円 のサービス」に対する日割計算を自動化している。

「YYYY年MM月にX日間ご利用いただいた」と言う情報を入力すれば、「請求額PDFの自動生成まで」が自動化される、というシンプルなサンプルフローだ。

この例は、業務フロー図を見れば一目瞭然だが、簡単の為に「承認工程」や「差戻工程」すら設定されていない。非常にプレーンな業務プロセスだ。ただ、であるが故に、「自動でプリントアウトする」や「自動で添付メール送信する」といった応用システムを開発する際のベースとして有用といえる。

[請求書発行フロー]

日本人は、一体いくつの文字を読み書きできるの?

『ひらがな』と『カタカナ』は48種類だが、『漢字』の数はなんと約1万種にのぼる。日ごろ使われない文字も含むと3万文字とも言われる。日本人は、どんな魚でも1文字で表現できてしまうワケで、たとえば Twitter の「140文字制限」に対する感覚も大きく違う。(中国語は8万とか)

そして、日本の学校教育では多くの時間が「漢字の学習」に割かれる。

多くの日本人は、6年間の小学校生活を終える頃に、約1000の文字が読み書きできるようになる。その後の中学校3年間でも更に1000文字を習い、高校や大学でも更に複雑な文字を目にするようになり、一般的な社会人は約3000種類の漢字を難なく読めるようになると言われている。(正直、たぶん1000文字くらいしか「書けない」ですケド)

日本に生まれ育つと何とも実感がない話だが、特にヨーロッパ言語圏の方にこの手の話をすればウケる。


さて、そんな日本人だが、「コンピュータの日本語処理」には、色々と泣かされ続けてきた。

この「漢字の種類が多い」というハンデだけでなく、そもそも「単語の区切り(半角スペース)が無い」とか、「同じ字でも数通りの読み方がある」とか、「同じ読みでも違う意味の漢字が何通りも存在するケースがある」とか、「縦書きと横書きで文字の形が変わるケースもある」とか、、、様々な要因でトラブルに遭遇するのだ。


以下のワークフローは、PDFでの出力テストだ。

日本語フォントは、この1万種類を超える文字がデザインされる訳だが、ワークフローの途中工程で自動的に[台紙PDF]に業務データを挿入させる際に、「その文字フォントがない」といったトラブルを発生しうる。そのトラブルを事前に実感するためのテストフローだ。最大のポイントは[台紙PDF]ファイルに「フォントデータ」が組み込まれているか否かという点となる。

[PDF生成テストフロー]
『発生源』が社外にあるワークフローは、「改善プロジェクト」を進めやすい。
  • (a) 社内トリガー(社内開始)
  • (b) 社外トリガー(社外開始)
つまるところ、(a)社内トリガーの業務は、「社内に閉じたワークフロー」なのだ。

たとえば、『社員』に始まる休暇申請フローであったり、『部下』に始まる稟議フローであったり。。。 そんな場合、ついつい「急いで改修しなくてもイイかな?」「運用でカバーできるさ!?」などという雰囲気になってしまいガチだ。

しかし、(b)外部トリガーの業務フローは、そうはならない。

たとえば『お客様』の依頼に始まる資料送付フローであったり、『仕入元』からの請求に始まる調達代金送金フローであったり。。。それらは会社の評判に直結するのだ。つまりメンバー内で「少しでも早くミスなく完了するプロセスに改善したい!」といったモチベーションを共有しやすいのだ。


以下のワークフローは、「イベント参加費」の入金確認フローだ。

クレジットカードや銀行振込など、イベント参加者からの入金を事務局がが確認できれば、「領収書PDF」を自動的に参加者にメール送信するプロセスだ。
  • 一刻も早く、「参加エントリ、ありがとうございました」を伝えたい
  • ヌケモレなく入金(=着金)を確認したい
という意気込みが感じられる。

[入金確認フロー]