「空メール」は現役だ。
「メール会員の募集」、「プレゼントキャンペーンの応募」、「クーポンの発行」など、今日でも色々なところで活用されている。変わった所では「複合機の紙切れ報告」などで使っている会社もあるようだ。

以下は「メール受信に始まるワークフロー」のシンプルな業務プロセスだ。メール受信後の一連の作業をステータス管理できるようになる。少し拡張すれば、様々な業務への応用も考えられる。
この例では、(1)即時にサンキューメールを自動返信し、(2)人間が問題が無いかチェックし、(3)問題ない応募者をリスト登録する、と言うフローを定義している。もちろん「サンキューメール」に HTML を記載し、登録サイトに誘導するのも良い。

[メール登録フロー]

BYOD とは、個人所有のスマホ等を「日常業務」に活用することだ。
※ Bring your own device、ビーワィオーディー

各種調査によってイロイロだが、今日、日本では「許可する企業」が約2割程度、「禁止する企業」が3割程度、残りの企業は「放置」と言った現状。また米国では「許可する企業」が約8割程度、「禁止する企業」は1割にも満たないと言った状況の様だ。

やはりイマドキ、自分のスマホを「完全にプライベートだけで使う」と言うのはムリがある。
良く考えれば、会社から私物スマホに「電話」がかかってくる事だってある。ならば、出張時や移動中の「メールチェック」くらい良いのではないだろうか? 私見ながら「メール読み書き(Webメール)」、「スケジュールのチェック」、「ワークフローに流れるタスクの処理(特に起案承認)」を、まずは認めるのが良いと思う。就労者だってそれを望んでいる。

そもそも、今日この『クラウド時代』にあって、ワークスタイルも激変しつつある。折しも世界の景気は低迷しており、人類はもっと働かなければならない。業種×業態×規模に併せたポリシー設定は必須だが、業務の抜本的な見直しは、もっと頻繁に行われてしかるべきだ。例えば「移動中の仕事」や「在宅での仕事」を積極的に認めれば、世界の GDP は確実に向上する。(労働基準監督署とのバトルなんてタカが知れている)

ナンにしても、(やや話が脱線したが)、「なし崩し BYOD」(BYOD放置)は避けたい。
末路として、社用メールをコツコツ転送させたり、社内データを USB メモリや Dropbox に複製させたり・・・、不正かどうかわからない「コッソリ行為」を増やしてしまう。むしろ「やっても良い事」を積極的に公知し、ルールとして浸透させるべきだ。

[BYOD 申請ワークフロー]

稟議書とは回覧書類のことだ。
日本人社会人なら誰でも知っている。会議による意思決定の記録として「議事録」が作成されるのに対して、回覧による意思決定の記録である「稟議書」が関係者に回付され全員の承認押印と決裁者の決裁押印をもって完成する。そして、この両方の書類が長期保管される。

稟議は「印鑑を多用する日本」ならでは制度だ。
日本以外の国には無いにもかかわらず、未だに日本のほぼ全ての会社に存在する。何と言うか、、、「メートル法」を使わず、「尺貫法」(19世紀に使われていた日本の単位系)にこだわっている様なモノだが、当分なくなりそうにない。決裁権者が決裁する前に多数の関係者を関与させるアタリが、実に日本人の民族性にマッチしているのだろう。
今日、ワークフロー・システムを導入し、オンライン化/電子化してもなお、「印影ポイものを表示したい」や「紙とソックリな見た目で回したい」と言う要望は強い。(集計一覧やデータ加工の観点で言えば、ナンセンス極まりないのだが…)

以下のワークフロー例は、「稟議書が大量に滞留しない仕組み」が組み込まれた稟議フローだ。月間100枚~200枚の稟議書類を承認しなければならない管理職を助ける。。。(?!)

[稟議フロー(代理決裁)]

FAX 機がズラリ…。
視聴者から FAX を受け付けるテレビ番組を、昔は良く見たものだが、最近はモッパラ Twitter なのか? しかし未だに FAX は、まだまだ現役の通信手段だ。通販の注文受付、取引先との図面仕様のやり取り、色々な場面で使われている。

以下は、通信販売を行っている小規模組織における「FAX注文の受注業務フロー」だ。商品カタログや商品パンフレットを見た一般消費者からの「FAX 注文」によって業務プロセスが始まる。

お客さんからの注文FAXを「インターネットFAX」で受信する所は、実に素晴らしい。受信FAXはインターネットFAX側でPDF化され、メールに添付されてワークフロー・システム側に飛ばされる。ワークフロー・システム側は、そのメール受信をトリガーにしてプロセスを起動すると言う仕組みだ。
また、一部の処理が完全に自動化されている点も見逃せない。つまり「入金方法の御案内」と言うドキュメント(メール/郵送)や、「商品到着予定の御案内」(メール/郵送)と言うメール文がワークフロー・システム内で自動生成される設定になっている。

[FAX注文の対応ワークフロー]