BCPの推進には「業務フローを考える業務フロー」が必須

2011年8月8日
震災後の日本ではBCPに関連する商品やサービスが「特需」だ。IT業界でもクラウド関連製品などの需要が伸びている。(新聞紙面に「節電」「在宅勤務」「BCP」の文字を見ない日は無い)

※ BCPとは「Business Continuity Plan」の略で『事業継続計画』と訳される。『非常事態発生時対応計画』(コンティンジェンシープラン)が「非常時にとるべき行動」に主眼が置かれているのに対し、BCPは「事業を復旧させるための行動」と比較的長期にわたる行動を規定する。

しかし『事業継続計画』(BCP)の作成は容易なことではない。例えば、「社屋の停電」や「交通網の寸断」などの想定シナリオの下で、「主要な業務プロセスをどの様な形で復旧させるべきか」を平時から検討しておく必要がある。すなわちこの検討には、平時の業務の流れを熟知している必要があるだけでなく、場合によっては高度に経営視点での考察も必要となろう。

以下は『「想定する条件下での業務フロー」を準備する業務フロー』だ。

<各タスク名>
1.業務フローおよび想定条件の指定、2.業務フロー図の検討、2b. 相談対応、3.検討業務フロー図のレビュー、4.検討業務フロー図の確認


[業務フロー図作成 : 「2.業務フロー図の検討」画面]





<各プロセスデータ名>
  • 件名(text)<●●フロー(●想定状況●)>
▼想定するリスク▼
  • 文字型:想定するリスクの概要
  • 数値型:リスク発生確率、ユーザ型:検討担当者、日付型:検討期限
▼検討すべき業務フロー図▼
  • 文字型:検討すべき業務フローの概要
  • 数値型:業務の復旧優先度
▼検討した業務フロー図▼
  • ファイル型:業務フロー図
  • 文字型:業務フロー図に対する考察
  • 文字型:業務フロー図検討結果のメール共有先
▼制御通信▼
  • 選択型:検討状態フラグ(上司相談/指名レビュー)
  • ユーザ型:レビュー指名者、日付型:レビュー回答締切
  • 掲示板型:通信

この業務フローの成果物として想定される『業務フロー図』としては、何とかして一日も早く復旧(仮運転)させたい業務が挙げられる。すなわち「原材料調達フロー」や「見積回答フロー」などの事業運営の中核を担う業務だ。

業務フロー図の作成には、部門責任者や作業当事者への意見聴取が必須となる。上記のフローでは2と3のループにより、逐次部門責任者や作業当事者を指名のうえでタスク『3.業務フロー図のレビュー』を何度も呼び出すことになる。

なお、上司が業務フロー図の作成を指示する際(タスク『1.業務フローの指定』)には、当該業務フローの「入力」と「出力」をある程度指定しておくことが望ましい。 参考⇒ 「ビジネスプロセスモデリングの鉄則」

<メール設定画面>

0 件のコメント :

コメントを投稿