「『翻訳フローは役割が明確だから定義しやすいね』良く分かりました。でも、ウチでは3カ国語に翻訳してるんです…」(アイ、スイマセン)
まず、多言語への翻訳は、同時(パラレル)に行うべきか、順番(シーケンシャル)に行うべきか、が悩ましい。「英語⇒日本語、英語⇒スペイン語、英語⇒中国語」の3業務であれば、同時に走らせるのだろう。すなわち、およそ用語に「揺らぎ」は出ない。


「翻訳フロー」って、ちょっと地味だがワークフロー化すると効果テキメン。
普通の業務フローと違って『役割』が明確で、設計も改善もしやすい。在宅勤務スタッフや外部委託先スタッフのタスクも把握しやすい。
業務フロー設計において「役割分担がダイジだ」とは、Questetraの著作物『ビジネスプロセスモデリングの鉄則』の第3話にも書いてある!

会社全体を「一本の木」に喩えよう。
貴方は、「葉」だろうか、「枝」だろうか、「幹」だろうか?
あるいは「外敵からみんなを守る樹皮」かも知れない、あるいは「みんなに色々なモノを届ける管」かも知れない。いずれにせよそれぞれミンナ、役割がある。業務プロセス管理(BPM)の第一目的は「効率良くタスクをやり取りする事」だ。そこに停滞は無いか?、そこに過負荷は無いか?、誰の成果が多いのか? 可視化なくして改善なし! (イカン、前ふりが長すぎる)

営利組織として一番大事なのはやはり『売上』だ。どの会社でも「注文が入ってからの業務フロー」だけは改善し続けなければならない。そして業務フロー自体を「競争力の源泉」にしたい。

「BPMって、何から着手すべき?」
超FAQながら、ナカナカ難しい。「そりゃ会社によって違うよ」「貴方の会社のボトルネックから!」な~んて答えたくなるが、それぢゃー質問している人の期待を裏切る事になる。

あえて断言すれば、『A:組織外部からの何らかの問い合わせに返答するフロー』と『B:注文入力に始まる製品サービスを提供する手続き』だ。今日はA系の「資料請求対応」の事例を紹介したい。

スーパーコンピュータ、誰でも使えるわけではない。限られた利用者が「適切な申請」を経て「一定期間」だけ使う。ただ「アカウント作ったので、勝手に利用しておいてください」と言うわけにもいかない。それぞれの『利用者』につき『サポート担当』が付いて、様々な支援を行う。

以下のワークフローは、ある意味で「セールス」でもある『サポート担当』の業務を整理したものだ。すなわち、利用者の利用日程等を出来るだけ早く確認し、利用申請に迅速に対応する。「見積書~発注」の流れにも近い。

「クレームなんて、来ないよ」(言ってみたい)
「クレーム?、沢山きますよ」(自慢するな)

しかしクレームは『製品やサービスの改善チャンス』だ。きっちりと記録し『個々の原因分析』や『全体の俯瞰した分析』につなげたい。いまどきであればWebフォームを用意して、いつでも、誰からでも、受け付けられる仕組みを用意し、かつクイックレスポンスを目指したい。
Webフォームは Google Docs Form で構築し、自動起票されたクレームをワークフローで対処しよう。


記事、論文、ニュース配信…。
何度も何度も書き直しが発生するライター稼業。ナンギな商売だ。二カ国語発表、しかも原文も訳文もダブルチェック体制ともなると、かなりナンギ。


『事後承認』って何とも複雑な言葉。もし『承認』されなかったらドウするの?
もし権限が移譲されているなら『事後承認』なんて言葉はイラナイ。あれ…? そもそも権限が移譲されていないのに、ナンデ承認する意味があるの?(愚痴ってみる)
ほとんど用無しの『事前の承認』はコンナ感じか。(現実には良くあるワークフロー)



キャンペーン企画がまとまって来た。斬新なアイデアが満載。マーケティングチーム、渾身の自信企画だ。
「あ、この稟議書って、セールスチームの合意も必要でしょ・・・」

意外な話だが『承認部署の柔軟な追加や変更』を許容する業務フロー定義は難しい。


組織として良いアイデアをコンスタントに生み出すには、どうしたら良いのだろうか?

そもそも「思い浮かんだアイデア」の大多数は大したこと無い。アイデア達の多くは、進化論的に淘汰されるべきだ。(ジェノサイド!)

こんな時には、あえて「プロセスを滞留させる事」を前提にしたワークフローも考えられる。つまり『アイデアの概要』を沢山書きためておき(ネタ帳?)、多数のアイデア概要の内で、「もっとも良いアイデア/タイムリーなアイデア」を詳細化して行くワークフローだ。


「Blog や Twitter で情報発信したい。でも、原稿のチェックは、しっかり行いたいな」 そんな会社さんは非常に多い。
最近「ワークフローシステム(※)で承認された原稿」を Blog や Twitter へ自動投稿する仕組みが、ちょっとしたブームだ。

つまり「Blog や Twitter のメールで投稿できる仕組み」と「プロセスのデータを『メール送出』できるワークフローシステム」(※)を連携させるわけだ。(メール送信部分が、システム連携のツボ)

※ 『メッセージ送信中間イベント』(BPMN用語)が実装されているワークフローシステム: Questetra BPM Suite 等



「プリンタのトナーが切れた…、けど、見なかった事にしよう」
貴方もこれまでに4回位(?)は見なかった事にしたハズだ。(決めつけ)。それでも、心ある誰かが予備トナーと交換し総務に報告してくれる。(助け合い??)

総務としては、効率良く情報を集めて、効率良く外部発注したい。トナーに限らず、蛍光灯/ホワイトボードのペン/伝票といった共用のモノから、名刺や作業服といった個人が占有してしまうモノまで、ホントに多種多様な発注をしているのだ。
目立たない作業だが、結構タイヘンなのだ。



『休暇申請フロー』は意外と奥が深い。
それが単なる有給休暇なのか、バケーションなのか、長期療養の休暇なのか、育児休暇なのか…、入力項目や回付ルートが違う。忌引休暇であれば、会社として何らかのアクションが必要かもしれない。ま、いずれにせよ、まずは「無駄なやり取り」を減らすために、

  • 申請フォームには『出来るだけ親切な注意書き』を明記しておくこと
  • 『汎用的な申請フォーム』にしておくこと

に注力したい。


「人間は受け身な存在である」(哲学?!)
『組織の外から仕事が飛んでくる仕組み』があれば、その対処の組織内プロセスは日々改善される。あえて難解に言えば(??)、『外部システムからのプロセス起動』こそが『組織の外部環境適合進化』を促進するのだ。(社外、部外、チーム外、隣人…)

これは Google Docs の Spreadsheet Form に入力された問い合わせ(仕事)が、自動的に流れるワークフローだ。途中の分岐は、どうしても経理部門に聞かなければ分からない事を聞くための分岐になっている。

『タスクのパスワーク、司令塔が居ればミンナが楽になる?』の第2定義は「指示度が高い業務フロー」だ。「リーダーシップ理論」(SL理論)に照らし合わせるまでもなく、組織の成熟に支障をきたしかねない。最悪ケースでは、問い合わせ回答を量産しつつも、同時に『指示待ち族』を量産しかねない。(ちょっと心配性)

「見えている仕事」が10個なら10個しか処理しないが、もし20個来たら20個やってしまう。そんなもんだ。

ところで、割り当てられたらやるけど、自分から積極的に引き受けるのは気が引ける・・・なんて考える人が増えた場合、例えば『日々進化する問い合わせ回答ワークフロー』の「未回答状態の問い合わせ」は増加の一途をたどる。


「日報」とは、感じた事、困った事などを毎日上司に報告する行為。特にセールス部門、経営企画部門、研究開発部門など、個々人が自身の裁量で自由に活動している部門などで有効。「今日の結果」と「明日の予定」を箇条書きでキチンとまとめておくと、自分自身の活動指針になるだけでなく、周囲の助言も得られる。

まぁ、わざわざワークフロー化する事もないかも知れないが、毎日自動的にタスクリストに出てくるので「報告漏れの防止」になって便利だ。プロセス開始のプロパティ設定は「全員/平日毎朝9時」としておこう。(国際標準記法BPMNでは『タイマー開始イベント』と呼ばれる)

「ビジネス上のトラブル」なんて経験したくない。特に「債権回収」なんて聞くと取立屋っぽくてイヤだ。

しかし「トラブルの無いビジネス」なんて無い。「支払いたくない」と言われる事もある。…絶対にある。(そんな時はテンションが下がる…。うん、下がればいい。そんな経験をせずに『大人』になったヤツは居ない)。
ただ、そんな時にこそシュクシュクと手順(ワークフロー)に従って対処したいものだ。

組織同士の約束は契約書で行う。メンドウだが仕方無い。受託事業をしている会社であれば毎日のように契約行為が発生する。秘密保持契約(NDA)なんて日常茶飯事だ。
ベテラン営業マンなら、個々の契約書内容にあわせて「適切な根回し」をし、あっという間に契約書が出来あがるのだが、社内コンセンサスを取るワークフローのあるべき姿ってドンナだろ?

『組織の規律は、トップの資質次第』 
て、コトは・・・不正が起きた時は「トップの資質に問題があった」と考えればイイんだ(?!?!)

「ヒトが悪いのか? フロー自体が悪いのか?」は組織にとって永遠のテーマ。下らない言い訳を考えるより、不正の起きないワークフローを考え続けたい。≪大型案件の発注≫や≪発生した不祥事の隠蔽≫、公的機関なら≪人事の採用≫など色々と想定できるが、本稿では≪論文の審査≫を取り上げてみる。(受け付けた論文全てに合否判断をするフロー)


素早く出荷した。請求書も発行した。でも・・・入金が無い・・・。
「注文を受けて、請求書を発行して、入金を確認する」 ビジネスをする上で何とも基本的な事ながら、商売の規模が大きくなるにつれズサンなってしまう。特に『請求書の消し込み』って、意外と面倒。


「今、提出中の見積書は何枚あるんだ?」「今、提出中の見積書の総額はいくらなんだ?」
≪見積書作成フロー≫と言えば、ワークフローの最大の見せ場!? 業務プロセス管理活動(BPM活動)のメインターゲット!!

でも実際、セールスにとって『見積書』は、結構どーでも良かったりする。(だって『注文書/契約書』がスベテだし…。だって『絶対受注できそうにない事』が分かっている見積書を作る事もあるし…)

という事で、≪セールス負荷が低くかつ経営層満足が高い業務フロー≫(ただの夢?)を考えたい。


立替経費申請を『月次一括申請』から『逐次申請』にする会社が増えてきた。「いつでも申請できる」と言うのは従業員にとってアリガタイ。何より「申請忘れ」が減る・・・様な気がする!


「こ・こ・こ・コレ、すごいアイデアかも」 誰でも、自分を『天才』と思った瞬間がある(決めつけ)
大便器に座ってて、「絶対イケル広告コピー」 を思いついた研究開発部員は多い?? 営業の帰路「この機能を追加しさえすれば」と自社製品についての機能アイデアを考えついた営業マンは多い!! 今、 この瞬間も、社内には沢山のアイデアが生まれているハズだ。だが、その大多数は『孤独死』していく。まずは「アイデアが記録される仕組み」を考えたいところだ。


「滅多に起きない業務なんだが…」 とは言うものの、例えば≪障害対応フロー≫は整備しておくべきだ。

賢明なる読者諸兄に、その理由を説く必要はあるまい! キーワードは「コンティンジェンシープラン」だ!?(コマカイ事はGoogle様に聞いてくれ) 当エントリでは『サーバ障害』を想定してみる。


電子メールは便利なのだが、「返信しなければならないメール」と「ただの報告メール」が混在してしまう。
特に厄介なのは「一カ月以内に対応して下さい」と言った締め切り猶予が長期間なメール。おおよそ、受信メールの中で、埋没してしまう。(さようなら、メーテル!?)

非定型な業務依頼も、ワークフローの「Work List」に追加される仕組みを考えたい。


会員100万人サイトなどユーザ人数が多いシステムなら『パスワード再発行機能』を装備する。「パスワードを忘れた方はコチラ」と言うヤツだ。(登録メールアドレスに『仮パスワード』が自動送信)

ただ、数百人程度のユーザ人数で、かつ≪キメの細かいサービス≫をウリにしているシステムなら、キッチリと対応したいもの。(そしてキッチリと記録に残したい)

次の企画会議までに、チームで5本の企画を持ち寄らないといけない。
企画のテーマは決めているので、その内容を入力してメンバに企画書作成をオファーした。

ひとつ、ふたつと企画書のレビュー依頼があがってきたが、後が続かない...企画会議は、明後日だというのに。
プロセスの状況を確認してみると、残りの3つは、オファーされた状態のままだった。


「ウチの≪チョータツ≫は剛腕だよ〜」なんて言われると、売り手としては戦闘モチベーションがチョッピリ下がる。

しかし購買側からすると、頻度の高い調達業務は一元化した方が良い。単純に『規模の論理』でコストダウンが実現できる。製品の原料調達ともなれば、会社の利益に大きく影響する。(あたりまえ)


ボランティア団体の業務フローは、ナカナカ回らない。(だって無給なんだもん)

特に「月次報告」なんてタスクは、他に本業を抱えている幹事さん達にとって苦痛以外の何物でもない。でも会計幹事は活動経費の精算をしなければならない。(あー回らなさそう)

そんな時には、毎月1日に自動的にタスクが発生する『タイマー開始イベント』が便利だ。(BPMNを考えた人、エライ!)